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白の竜騎士物語  作者: 涙涙涙
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Lv79 そして星になる

「ぐぁっ!!」

「はぁ、はぁ!やったわ!!セリーヌ、そっちは!?」

「てりゃぁぁ!!」

「きゃあっ!!」

「うむ!こちらも片がついたぞ!!」


ナナとセリーヌが五人衆『雪月花』を退けた。

なんの解説もなく倒された彼女たちだが、メンドくさくなったわけではない。

決して。そう、決して!!!



「あらまぁ、あっちは終わったようさね」

「せやなぁ、、、こっちもそろそろ終いといくか?」


カリーナとムゲンはお互いに牽制を続けていた。

とはいえ、カリーナの方が実力は上だが、殺さずにどうやって止めるかを考えていたところだ。

カリーナは便箋を狙ってはいるのだが、なかなか隙をみて奪えずにいたのだ。


「そうさね、、、ムゲン許すさぁね」

「あぁ、お互い恨みっこなしやで」


2人がフィニッシュブローの気配を見せる。


と、そこへ。。。



「その勝負、ちょっと待ちぃやーー!!!」


ドドドドッと何かが凄い速さで駆け抜けてくる。

カナデだ。

しかも、見たことのない槍を携え濡れた肌着のままである。



「おやまぁ、、、、、あの槍は………ふっ、そういうことか。。。。。ダァリンたら、あたしの目を盗むたぁやるじゃあないか」

「・・・なんやカナデ?しょーこりもなく、、、いや、お前この数分の間に何があった??」


ムゲンがカナデに最大限の警戒を放つ。


「親父、待たせたな!さぁ、とっとと終わらせたるわ!かかってきぃや!!」


カナデがグングニルを構える。


「むぅ。。。行くぞ!」


ムゲンが槍を構え、今度は仕掛けていった。


「だぁっ!!」


ムゲンは初手から必殺技を放つ。


『百針』


(あの突きは。。。速いさね!)


遠目で見ているカリーナの目にも全ての突きが拾えない。


「もらったぁ、、、、、なっ、なに!?」


カカカカカカカカ、、、!!


驚くべきことに、目にも留まらぬムゲンの連突きを全て槍の先を合わせてカナデは止めた。


「へへー親父殿、そこしはウチも繊細になったやろ?」


ガラ空きになったムゲンの懐目掛けてカナデは槍を構えた。


「行くで!『一針〜煌〜』」




パキィーーーン、、、、、




「、、、、、あ、、、」


一瞬、カナデの槍がぶれたかと思うと烙印の割れる音が響きムゲンが前のめりに倒れた。



ワァァァぁーー!!!


隠れて見ていた街の人たちも出てきて歓声が上がる。



「よっしゃ〜!クソ親父、討ち取ったり!!、、、、、せやけど今回はこの槍のおかげや。親父の槍が止まって見えたり、無茶苦茶なスピードで動けたのもな。せやから、もっと自力つけて棒切れ一本で同じように完膚なきまでに倒したるから、待っててや。親父」


そう言い残したカナデだが、その声は意識を失ったムゲンには届いていなかった。


「やったぁ!」

「カナデ殿、やりましたね!」

「最後の突きはすごかったさね、ほとんど見えなかったよ」

「おぅよ、あんがとさん!」


「さて、と。そしたらこいつらも、城の広場に運ぶとしますか」

「はっ、私が兵を呼んできます。メル殿にもお声がけしてきますので」

「あぁ、頼むさぁね」



セリーヌが城に向かって走って行った。







こうして、

三国のマスケ侵攻はチハヤとそれを取り巻く娘たちの手によって鎮圧された。

とは言っても、街の人々は娘たちの活躍を目の当たりにし、三闘姫と4人の娘たちを褒め称えるのであった。





人々は知らない。




『黒の竜騎士』が、

神の手からこの国、いや、大陸を守ったことを。






ーーーーーーーーーーーーーー




「あっ、そういえばチハヤは?」

「あぁそういえば、さっき酒場裏の風呂で治療してもらったんや。ひと汗かいたし、もっぺんちゃんと風呂に入り直そか」

「いいねぇ、あたしも入りたいさね」

「賛成ーだしー!」

「じゃあ、セリーヌとメルが戻ってきたらみんなで一緒に入りましょ!あたしも、、、チハヤに謝んなきゃいけないし・・・」

「鬼娘、、、なんか、少し大人になったさねぇ」

「う、うん。。。えへへっ」


「、、、、、ただいま」

「はや!メルちゃん早いね!?」

「はぁ、はぁ、、、メル殿が物凄い勢いで走って、、、、」

「、、、、、私も、お風呂」

「よーしっ!みんなでひとっ風呂だしー!!」



揃ったところで皆んなは酒場裏に向けて歩き出す。



・・・・・

あれっ?そういえばライアは??



誰かがそう呟いた。



そう、

オレはまだ知らなかった。


この後に再び悲劇が訪れることを。。。


そうとも知らずに、オレはライアの湯船に揺れるおっぱいに合わせて瞳をユラユラさせていた。




ーーーーーーーーーーーーーー




「さぁっ!着いたわよー・・・って、アレは、、、、チハヤと、、、ライア??」


ライアは俺の肩に頭を乗せ、いつの間にかスースー寝息を立てていた。

そう、言うなれば温泉に来たカップルが混浴で仲良く風呂に入ってるかのごとく。


「ぐぁっ!?な、ナナ!?それに姉さん、、、みんなも、、、、」





「「「「「「・・・・・」」」」」」





「あ、、、あんたって人は、、、」

ワナワナと震えるナナ。


(ご、誤解だ!!

あれっ?おかしいな、声が出ない!!

これは、、、、、恐怖か!?)





「ダァリンたら。。。そっちも強いんだねぇ」

ウフフと怪しく笑うカリーナ姉さん。


(ね、姉さん違うんだ!これはっ!!)





「おほっ、さっきと一緒の感じやん!あれからずーっとイチャコラ湯船に浸かっとったんかいな?」


(おぃっ!カナデ!!お前は成り行きを知ってるだろう!?皆んなに説明してくれ!!)





「チー殿、、、、、貴方って人は皆んなが戦っている時に、、、、、」

プルプルと肩を震わせ怒るセリーヌ。


(ちっ、違うんだセリーヌ!

訳を、事情を聞いてくれたらわかる!!)





「、、、、、チーくん、絶倫、、、」

至って無表情にコメントするメル。


(メルちゃん!完全にそれ誤解!!そんな事言っちゃダメーー!!)





「チハヤんタフだし!風呂の中でもだし!だし!」

なぜか興奮気味なヴェルダ。


(あーもー!!黙っとれ!!!)






「まっ待ってくれみんな、、、オレはただ。。。」

おおっ!やっと声がでるぞ!



「そ、そうだ!おい、おいライア、起きてくれ!みんなに説明を、、、、、」


「、、、う、、う〜ん。。。チー様、いけないですわ。そんなに鷲掴みにされるとわたくし、、、あぁ、、、手形がついてしまいますわ、、、、zzz」



「うぉーいっ!!!なんだその寝言はっ!マンガか!?起きてからちゃん、、、、、と、、、」


ソロ〜っとみんなの方を見る。

なにやらニョッキしている娘がいるぞ??



「あ、、、あんたって人は、、、!!!!」

「ま、待って!話せばわかっ、、、、」

「寝言はっ!寝て言えーーーーー!!!」






「ぐはぁっっっーーーーーー!!!」








ナナに思い切り蹴飛ばされ、オレは飛んでいった。



(オレ、お星様になるのーーーー・・・・)



きらりんちょ☆

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