Lv77 無様
ピシッ
「聞こえなかったか」
パキッ
「その馬の脚を」
ピシピシッ、、、、パキッ
「どけろと言ってるんだ」
ビシビシィィィ、、、、
「おーのーっ!怖い、怖いよ怖すぎるー!まじパリピだねー!!!こーんな人間の女に、それほどの力を持つ君が肩入れする理由がわかんないなー!」
カナデに乗った脚に馬が力を入れる。
「うぐぅっ!あ、うあああぁぁっ!!」
バキッ
「どけろと、、、、、」
バキバキバキバキバキバキバキバキッッッ
「言ってるんだクソがあぁぁぁぁっっっ!!!」
、、、、、、、、パリィィィン、、、、
ブワッッッッッ、、、、ゴゥッ!!
チハヤは埋まっていた地面にクレーターを作り浮かび上がった。その姿は漆黒の竜装備と、怒りくるう業火の黒炎に身を包んでいる。
「、、、、、ひゃっほ。。。これほど??」
オーディンの顔は甲冑の兜に包まれているが、目を丸くしているのは感じ取れた。
「お前、、、、、もう消えろ」
チハヤは竜の翼で宙に浮いたまま右腕をオーディンに向けた。黒炎が激しさを増す。
「でっきるっかなー!?」
チハヤはオーディンに向け黒炎を放った。
瞬間、オーディンの姿が消えた。
いや、目にも止まらぬスピードで動き消えたように見えたのだ。
「はっはー!僕のスピードで当たらなければ君の黒炎もなんてこたーないさー♩なぁ、ジョセフィーヌ!?」
・・・・・
ジョセフィーヌからいつものように返事がない。
「あ、あれ?ジョセフィー、、、ヌ!?」
ジョセフィーヌに目を向けたオーディンは驚愕する。馬の下半身、4本足全てが焼け落ち胸の下までがすでに黒炎に喰われジョセフィーヌはすでに絶命していた。
「うああぁぁっっっ!!!ジ、ジョセフィーヌ!」
たまらずオーディンは落馬する。
ワタワタと慌てふためく姿はまさに、無様だ。
「う、うわわわわ!!こ、ここはひとまず!?」
探索の力を反対に使い、完全に姿を消すオーディン
「・・・・・消えろと言ったのは姿じゃなく、お前の存在だ」
チハヤが更に黒炎を増し、深く腰を落とした。
『神魔炎殺黒龍砲』
凄まじい勢いで黒く燃える龍が、チハヤの前方に向けて放たれた。
「う、うわわ!ちょっ、マジか!?グ、グングニル!!」
何故姿が見えないのに?と驚いたオーディンが姿を現し咄嗟に神器を具現した。
「僕の槍を舐めるな、、、なめ、るな、、、、よおぉぉぉぉぉほほほほほほ!!!!????」
槍で黒炎龍を迎撃しようとしたオーディンが、槍ごと炎に呑み込まれる。
「ひっ、、、ひぃやぁぁぁぁっっっっっ!!!?」
ゴオオオオオオオオオ、、、、、、、
オーディンが燃える。
たまたま側にいた馬の死体ごと、黒炎に焼かれていく。
「ジョ、、、セ、、、、フィ、、、、・・・・」
オーディンが最期に何か呟いたが、誰の耳にも届かない。後には、何も残っていなかった。




