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白の竜騎士物語  作者: 涙涙涙
78/136

Lv77 無様

ピシッ




「聞こえなかったか」




パキッ




「その馬の脚を」




ピシピシッ、、、、パキッ




「どけろと言ってるんだ」




ビシビシィィィ、、、、




「おーのーっ!怖い、怖いよ怖すぎるー!まじパリピだねー!!!こーんな人間の女に、それほどの力を持つ君が肩入れする理由がわかんないなー!」


カナデに乗った脚に馬が力を入れる。



「うぐぅっ!あ、うあああぁぁっ!!」




バキッ




「どけろと、、、、、」





バキバキバキバキバキバキバキバキッッッ





「言ってるんだクソがあぁぁぁぁっっっ!!!」




、、、、、、、、パリィィィン、、、、





ブワッッッッッ、、、、ゴゥッ!!




チハヤは埋まっていた地面にクレーターを作り浮かび上がった。その姿は漆黒の竜装備と、怒りくるう業火の黒炎に身を包んでいる。



「、、、、、ひゃっほ。。。これほど??」



オーディンの顔は甲冑の兜に包まれているが、目を丸くしているのは感じ取れた。



「お前、、、、、もう消えろ」



チハヤは竜の翼で宙に浮いたまま右腕をオーディンに向けた。黒炎が激しさを増す。



「でっきるっかなー!?」


チハヤはオーディンに向け黒炎を放った。

瞬間、オーディンの姿が消えた。

いや、目にも止まらぬスピードで動き消えたように見えたのだ。


「はっはー!僕のスピードで当たらなければ君の黒炎もなんてこたーないさー♩なぁ、ジョセフィーヌ!?」



・・・・・


ジョセフィーヌからいつものように返事がない。



「あ、あれ?ジョセフィー、、、ヌ!?」


ジョセフィーヌに目を向けたオーディンは驚愕する。馬の下半身、4本足全てが焼け落ち胸の下までがすでに黒炎に喰われジョセフィーヌはすでに絶命していた。



「うああぁぁっっっ!!!ジ、ジョセフィーヌ!」



たまらずオーディンは落馬する。

ワタワタと慌てふためく姿はまさに、無様だ。


「う、うわわわわ!!こ、ここはひとまず!?」


探索の力を反対に使い、完全に姿を消すオーディン




「・・・・・消えろと言ったのは姿じゃなく、お前の存在だ」



チハヤが更に黒炎を増し、深く腰を落とした。



『神魔炎殺黒龍砲』



凄まじい勢いで黒く燃える龍が、チハヤの前方に向けて放たれた。



「う、うわわ!ちょっ、マジか!?グ、グングニル!!」


何故姿が見えないのに?と驚いたオーディンが姿を現し咄嗟に神器を具現した。


「僕の槍を舐めるな、、、なめ、るな、、、、よおぉぉぉぉぉほほほほほほ!!!!????」


槍で黒炎龍を迎撃しようとしたオーディンが、槍ごと炎に呑み込まれる。




「ひっ、、、ひぃやぁぁぁぁっっっっっ!!!?」




ゴオオオオオオオオオ、、、、、、、




オーディンが燃える。

たまたま側にいた馬の死体ごと、黒炎に焼かれていく。



「ジョ、、、セ、、、、フィ、、、、・・・・」




オーディンが最期に何か呟いたが、誰の耳にも届かない。後には、何も残っていなかった。

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