Lv76 オーディン
「白い、、、馬、、、ですわ、、、キレイ……」
どこからともなく光り輝く白い馬がやってきた。
「おいおいー、竜人ちゃーん!どうしたんだいりそのカッコー??まぁ一部始終見てたんだけどねー」
「馬が、、、喋りましたの??」
ライアが呆気にとられて馬を見る
「、、、違う!よく見ろライア!馬に乗ってる奴を!」
ライアが目を凝らして馬の背中を見る。
「。。。こ、これはっ!?、、、騎士!?でもその姿に完全に反してチャラいですわ!!」
「あぁ、上級神の1人。オーディンだ!!」
よく見ると、馬の背には甲冑に身を包んだ光り輝く騎士が槍を携え跨っていた。
「はいっ!せいかーい!よく見つけることができましたー!チパチパッ」
オーディンがふざけた口調で言う。
バカにしてるとしか聞こえない。
「僕は″俊敏″と″探索″を司る神だ、探すことは得意だからずっと竜人ちゃんのことは監視してたのさー。探索が得意ってことはー、逆に言えば……この通り!」
スーッとオーディンの姿が消えていく。
「き、消えましたわ!?」
「いや、ソイツは一切動いちゃいない」
「またまたせいかーい!ひゃっほ、冴えてるね竜人ちゃーん。まぁ、ある程度レベルがない連中には見つけにくいはずだけどねー」
オーディンが再び姿を現した。
先ほどと変わらず、馬に跨ったままだ。
「三国の王に伝令をしたのは、、、オーディン!お前だな!?」
「ぴんぽんぴんぽーん!!だいせいかーい!!どうかな?僕からのプレゼント。楽しんでもらえてるかなー??」
「ぷ、プレゼントですの!?わたくし達があんな目にあったのも、、、!!」
「くっ、、、こいつ、許せねぇ」
オレはかなり腹が立った。
だか、体を再び本気で動かしてもビクともしない。
「あれあれー?竜人ちゃんの体を抑えてる結界はリッチーの神器の魔力でできてるし、ロリッ娘魔法少女の力も上乗せされてるから出てこれないっしょーー??」
「ちっ、そこまで見てやがったからこのタイミングで現れたのか。ご丁寧に大陸中を引っ掻き回しやがって!」
「チー様!わたくしがっ!!」
ライアが盾を槌に変え、馬に乗るオーディン目掛けて飛びかかる。
が、振り下ろした槌が当たる前にオーディンの姿が消えた。
「なっっ!?また消えた!ですわ!!」
「消えてなんかいないよーん」
ライアの真横から馬の蹴りが飛んでくる。
「くっっ!!きゃあぁぁっ!!!」
咄嗟に盾に変形し身を防ぐ。が、蹴りの衝撃に耐え切れず数十mライアが吹き飛ばされた。
「僕はゆ〜っくり横に移動しただけさ、な!ジョセフィーヌ」
ブルルと馬がオーディンの呼びかけに応える。
「お前、何が目的だ!?」
「あれあれー?前にあった時に聞かなかったかい?暇つぶしだよ。ヒ・マ・ツ・ブ・シ♩」
暇つぶし、、、か。。。
ググッと体に力が入る。
「だってさー、最近大きな戦争もないし、歯向かってくる悪魔や魔族もいないしー。世の中平和すぎじゃん?その間も人間は増え続ける一方だし、ちょーっとくらい弄んでも、いーんじゃない?」
「、、、、、言いたいことは、それだけか…」
更にオレは体に力を込める。
「あれあれー?怒っちゃったー??君もさー、何人も女の子はべらしちゃってー、手も足りない状態だから人数少ない方が楽なんじゃないのー?」
「ぐふっっ、、、、、!!!」
オーディンが馬に乗ったまま、馬の前脚がカナデの腹にドカッと乗せられる。
「ぐぅっ!あ、あああぁぁぉっ!!」
カナデが馬の脚を掴み苦しそうにもがく。
「、、、、、どけろ」
ピシッ




