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白の竜騎士物語  作者: 涙涙涙
72/136

Lv71 ライア専用

「ほな、ライアも自分の親父の目ぇさまさしてな」


「ええ、カナデ様もお気をつけて」


カナデとライアが二手に別れてから、10分ほど経った時のこと。


「お〜〜い!」


誰かが走ってこちらに来る。

小さな人影、、、ドワーフのラックだ。

自分の身長の倍はある大きな布に包まれた何かを背負っている。


「はぁ、、はあ、、間にあったぜ!」


「ラックさね」

「どうしたんですの?ラック様」


「おぅおぅ!様なんてつけないでくれ!こそばゆいったらありゃしねぇ!!さっき城下町の入り口で爆音を聞いてな、街の衆に聞いたらドンパチしてるってんじゃねえか?で、こいつを急いで持ってきたわけよ!」


ズンッ!


と音を立てて布に包まれたものを置く。


「あの竜の兄ちゃんに頼まれてた物だ!こいつを優先的に仕上げてくれって言うからな。見な!」


ラックがバッと布を剝ぎ取る。


中から現れたのは、

蒼白に煌めく大きなミスリルの盾だった。


「ちっ!リックがモタモタこだわってなきゃあ爆音が鳴る前には届けられたのによ!」


リックが精魂込めたのであろう、

細部まで繊細で煌びやかな装飾が施されている。

買うにしても、相当な値打ちがするであろうことはひと目でわかる。


「キレイ、、、、、これは、、?わたくしに??」


「おぅ!竜のあんちゃんがひときわ胸のデカい緑色の髪の女の子に渡すんだって頼んでた物だ!」


「チハヤ様胸ばっかり………でも、わたくしのためにコレを、、、あぁ」


「なんせ緑の嬢ちゃんの為の特製品だからな!試しに持ってみな!」


「は、はい!」


ライアが盾を掴み持ち上げる。


ズシリ………


重い。


でも、振り廻せない重さではない。


盾を上に下に、右に左にササっと構えてみる。


「素晴らしいですわ!これならどんな攻撃でも防げる気がします!!」


「お、おぅ……にわかには信じられなかったが、あんちゃんの言ってた通りソイツをふりまわせるみてぇだな。ドワーフのオレでも厳しいぜ。並の人間なら持つこともできず重みで潰されちまうわ」


「そ、そうなんですの??わたくしには丁度良い、、、手にもしっくりきますわよ」


「なら良かったぜ!しかしな、それだけじゃないぜ!その盾の真骨頂を見せてやる、持ち手についてる取っ手を思い切り握りしめてみな!」


「これ、、、ですの???」


ガシャッ!


盾の縁が内側に折り込まれた。


「きゃあ!」


「その状態で両手で思い切り引っ張りな!」


「こうですの!?、、、えいっ!」


ガシャシャンッ!!


更に盾は内側に折りたたまれ、

柄の先に長方形のミスリル塊がある状態、

いわゆる″槌″となった。


「す、すごい、、、これは………」


「おぅ!身を守る盾になり、岩をも砕く槌にもなる!名付けてメイシール、ミスリルメイシールだ!」


「メイ、シール………」

「凄いじゃないかラック、やったじゃないのさ」

「おうおぅ!もっと褒めていいんだぜ!どうだい嬢ちゃん、気に入ってくれたか!?」


「はいっ!とても嬉しいですわ!!それに、、、チハヤ様がわたくしのためを思ってこれを………」


ライアがメイシールをギュッと抱きしめる。


「うれしい。。。。。」


「おぅっ!喜んでくれたみてえだな!?それじゃあ、俺は他にも作らなきゃいけねえもんがあるから急いで戻るからよ、ソイツで敵をぶっ飛ばしてやんな!」


「はいっ!ありがとうございました、ラック様!」

「だから様はよぉ、、、まぁいいか、気をつけてな!」


そう言い残しラックは足早に街へと戻っていった。


「さて、、、と。準備は整ったみたいさね。。。丁度あちらさんもお出ましだ」


「えっ!?」


ライアが振り向いた先には、

全身鎧に身を固めた集団が2人を待っていた。

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