Lv65 お姫様の気持ち
んぎぎぎっっ!!
「あかん、抜けんわ」
「どれだけの魔力を込めたのだ?」
「ビクともしないですわ」
「、、、、、テヘ」
「どうしようもないさね」
オレは、未だに頭だけ出して埋まっていた。
「はぁ、、、、とりあえずオレのことはいいから皆お城に行ってくれないか?なんとか自力で抜け出してみるよ」
「その方が良さそうですね」
「それでは、行くか」
みんなは兵士に連れられて王のもとへ向かった。
「さて、どうしたもんかな。。。」
全力で力を解放したらイケそうな気もする。
が、加減や調整ができなそうなのでこの辺り一面吹っ飛ばしてしまうかもしれない。。。
う〜む。
こまったちゃん………
ーーーーーー玉座の間ーーーーーーー
「おぉ、そなたら参ったか!んむ?チハヤの姿が見えないが。。。」
「ダァリンの手を煩わす必要ないのさ」
「それよりマスケ王様!父上たちが攻め込んでくるというのは本当なのですか!?」
「うむ、、、三国ともそれぞれの城門に兵を集結させていると聞いた。先ほど届いた手紙がこれじゃ」
上等な紙で作られた王族紋章の入った便箋が三つ。
「内容はどの国もいっしょじゃ」
『ミスリル鉱山の権利を譲渡せよ。さもなくば侵攻する』
となっていた。
「、、、、、父が、いきなりなんて、、、」
「ウチの親父も頑固やけど、こんな強引な手はつかわんわ」
「お父様が自ら攻めを提示するなんて。。。」
三姫とも自分の父の特徴を知っているので、今回の戦騒ぎが信じられないようだ。
「まぁ経緯はどうであれ、こうなっちまったものは仕方ないさね」
「ど、どうしたらよいか。。。我が国には三国に対応する戦力など、、、」
「あるじゃないか??」
カリーナが女の娘たちの方をかざす。
「しかし、、、自国の……」
「戦争を起こそうなんて、わたくしがお父様を止めてみせますわ!」
「、、、、、父、殺す」
「あのクソ親父、目ぇ覚ましたんねん!」
「私も、手をかそう!」
「そなたら、、、、、あいわかった!」
王が立ち上がり言った。
「マスケ王の名において命ずる!この国の滅亡の危機、そなたらに託そう!だがよいかっ!決して死ぬことは許さぬ!!全員、揃って舞い戻るのだ!」
「「「「 はっっ!! 」」」」
女の娘たちは自らの胸に腕を当て敬礼した。
(さて、どうも腑に落ちないさねぇ。一つは、どうやってミスリルを手に入れたことを三国は知ったか?
それともう一つは、昨日の今日で動き出しが早すぎる。いったいどうなってる??……裏切り、かねぇ?)
カリーナが人知れず深く考え込んだ頃、
オレは相変わらず埋まっていた。
たすけてーーーー




