Lv63 喪失
ふあぁぁ。。。
まだ眠いや。。。
外は、明るいな。
・・・誰かが言ってたっけ、
『世界が変わるぞ!』って。。。
ふふっ、んなことないな。
でも、心が満たされてるのは解る。
なんていうか、
たらふく大好物を食べて、
もう食えないっ!って寝転がって、
気分良くなってる感じ。
お腹いっぱいじゃなくて、
胸いっぱいだぁ。。。
気づかなかったけど、
オレはいつからか惹かれていたのかもしれない。
下着も何もつけずに、
シーツにくるまって、
横でスースー眠るこの、
傲慢で気高さすら感じるこの人に。。。
「ん、、、ふふっ、、、、さね、、、、むにゃ」
どんな夢を見てるんだか。
ともあれ、
忘れてはいけないな。
この言葉を送ろう、
オレ自身に。。。
『卒業、、、、おめでとう』
『ありがとう。。。』
そして。。。
ガチャリと開いたドアの向こうに、
赤い髪を逆立てた鬼と、
黒い髪を逆立てた修羅と、
緑の髪を逆立てた羅刹と、
紫の髪を逆立てた魔女と、
金の髪を逆立てた仁王と、
宙に浮かんだまま真っ白に燃え尽きた小吸血鬼が、
真っ直ぐにオレを見つめている。
はは。。。
生き残れる気がしないよ。。。
『がんばれ、、、、、オレ。。。』
『うん、、、、、ムリ。。。』
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