Lv60 クエスト報酬
ブックマークが50に達しました。
読んでくれている方、ホントにありがとうです。
これからも自由気ままにツラツラ書いていきます。
オレたちは転移の魔法で城の前まで戻ってきた。
蟻退治したその足で王様に報告に行こう。
あたりは夕暮れ時になっている。
門番の兵士が門を開ける。
オレたちは二階への階段を上がった。
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「おぉっ!よくぞ戻ったチハヤ、、、よ?」
王様がオレたちのパーティーを見て目を丸くした。
「王様、ただいま戻りました」
「ただいま王様」
「久しぶりやな、マスケ王様」
「お久しぶりにございます、マスケ王様」
「、、、、、久し、ぶり」
「王よ、セリーヌただいま戻りました」
「初めましてだし!」
「久しぶりだねぇ、マスケ王」
「げぇっ!?な、なぜここに三国の姫がおるのじゃ!?セリーヌ、お主まで!しかも、、、カリーナ!!なぜお主は昔と変わらぬ姿をしてるんじゃ!?チハヤ、お主の肩の小人は!?妖精さん??」
王様取り乱し過ぎだ。質問が多すぎる。
「チハヤん、なんだしこのうっさいジジイは??」
「この国の国王様だよ。ちゃんと敬え」
「はぁっ??あたしの方が偉いし年上だし!」
「そ、その妖精は喋るのか!?」
「バカにすんなし!ヴェルちゃんを舐めんなし!」
埒があかないな。
やれやれ、とオレは説明を始めた。
・・・
・・
・
「と、いうわけでした」
「ふーむ………なるほどのぅ。わかった、まずはチハヤよ。この度の鉱山の魔物退治の件、見事であった。褒美をとらそう」
王様が側近に手を振ると、大きめの袋がオレたちの前に運ばれてきた。
「今回の報酬で出していた10万ルギじゃ」
「ありがとうございます、王様。。。あと、もう一つお願いがあるのですが」
「むぅ、言うてみよ」
「実は、今すぐの話ではないのですが、準備が出来次第お店を出したいと思いまして、その許可をいただきたいのです。店と言っても、何かを売るのではなく大きなお風呂を作り、それに入浴料をいただくというものなのですが、、、」
ザックリとだがある程度わかりやすく説明した。
「ふむ、大衆向けの浴場とな。。。面白い。許可しよう」
「ありがとうございます!」
「ときにカリーナ、息災であったか」
「あぁ、見ての通りさね。酒場は旅に出たらしばらく休業するよ」
「なんと、旅に出ると?ではまた昔のように…」
「イイオトコが見つかったからねぇ。この機会を逃しちゃ一生後悔するさね」
姉さんがオレの腕に抱きついてくる。
「むぅ。。。チハヤよ、カリーナを頼んだぞ」
「は、はい。。。って、王様姉さんのこと知っていたんですね」
「う、うむ。。。昔、少しの、、、、、」
隣で王妃様がギロリと王様を睨んだ。。。
うーむ、これ以上の質問はよしておこう。
「あぁ、ダァリンそのことなら、こいつぁ昔あたしの尻を追い回してたのさ」
げっ!?マジか。。。
「か、カリーナもうよいではないか。昔の話じゃ」
「そうだねぇ。ま、これでマールも安心するだろうさね」
「えぇ、本当に。カリーナさんが若いツバメを捕まえてくれたようで、なによりですわ」
あわわわ。。。
姉さんと王妃様がなんかバチバチしてる……
「お、王よ!発言をお許しください!」
セリーヌがいきなり出てきた。
ナイスだセリーヌ!!
「わ、私もこの者たちと旅に出たいのです。今回の魔物退治の一件で己の未熟と世界の広さを知りました。ゆえに、更に精進したくこのまま旅を………」
「ならん!許さんぞセリーヌ!!」
白い甲冑に身を包む壮年の騎士が出てきた。
なんだか堅そうな人だ。
「ち、父上。。。」
「お前のような未熟者が、この国もロクに守れないものを何を言うか!」
「ですが父上、我が国を守るために。。。」
「うるさい!ならんといったらならん!!」
「相変わらずの堅物さぁねぇエリック」
「げぇっ!?か、カリーナ。。。なぜここに??しかも、その姿、、、、、」
王様と反応が同じだ。
昔惚れた弱みってやつか。
しかし、姉さんの存在感てパナいな。
「だ、黙れ!お前には関係ないことだ」
「関係あるさね、金髪娘は一緒のパーティーさね」
「なん、だと、、、??」
「それに、今のあんたじゃこの娘に敵わないさね」
「うるさい!そんなわけあるまい!!どうせこの子にはまだ何も守ることなんてできやしない!!」
その言葉で他の娘たちからカチンと音が聞こえた、
「ねえオジさん、それどういう意味?」
「せやな、ウチの聞き間違いやと思うが、、、」
「聞きずてなりませんですわ!」
「舐めてんじゃないし!?」
あらら、みんなお怒りだ。
ナナなんて角が出てる出てる。
まぁ確かにこの堅物父さんにはイラっとくるところもあるが。。。
「論より証拠さね。あんたたち、手合わせしてごらんよ」
「ふんっ!言われんでもない!力づくで娘ごとき黙らせてくれるわ!!」
エリックはヅカヅカと修練場に向かっていった。
「やれやれ、あんたも苦労するねぇ」
「いえ。。。私がちゃんと育ってくれたのも、男手一つで育ててくれた父のおかげですから。感謝は尽きません」
「そうか、あんたの母親はたしか。。。」
「はい、体が弱かった母は私を産んですぐに…」
「なるほど。。。でも、いつかは子供は親元を離れるもんさね。娘離れは必要さ。手加減はいらないよ、思いっきりやってやんな」
「。。。はいっ!」
「我が国の騎士団のことじゃ。ワシらも見に行くとしよう」
こうして、この場の全員が修練場に向かうのだった。




