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白の竜騎士物語  作者: 涙涙涙
52/136

Lv51 良〜い湯っだ〜な♩

全員、成人男性2人前くらいの量のご飯を食べていた。自然と体が呪の負荷に負けないようにしてるんだろう。


「ふーー。もう食べられない」

「美味しかったですね」

「チーやん、ごっそさん」

「、、、美味」

「また食べたいですわ」


満足してくれたようで、オレも満足だ。


「せやけど、こーも汗と泥まみれになってもーたら流石に水浴びくらいしたいわ」

「そうですね、私も」

「、、、水、浴びたい」

「わたくしもチビっ、、、汗まみれになったのを洗い流したいですわ」


、、、ライア、さぞかし風呂に入りたかろう。


「そういえば、この世界は温泉とか銭湯とかはないのかな?」


「オンセン?セントー?なにそれ、美味しいの?」


「んー、、、いわゆるお風呂屋さん。大衆浴場ってやつだよ」


お風呂屋さん??

と、みな揃って首を傾げた。

そうか、コレが文化の違いってやつか。

オレはもう少しくわしく説明した。

カクカクシカジカの術!


「そうなんだ!みんなでねぇ、楽しそうじゃない」

「せやな、えーやんか。みんなで体洗いっこしようやないの」

「わ、私はちょっと、、、恥ずかしいぞ……」

「、、、私は、ナイスバデー」

「そ、そんな、、、人様の前で裸になるなど、、、あぁ、わたくしったら、いけない子……」


みんな興味あるみたいだな、一人おかしな感じの娘がいるが。。。


「温泉はあるにはあるさね。火山の麓になるが、昔一度入ったことがあるねぇ。ただ、街中でそういうのはちょっと聞いたことがないね」


姉さんは温泉は知ってるか。

うーむ、、、銭湯はけっこういいもんだがな。。。


「そうだ、即席の温泉を作ろう。みんな、ちょっとだけ待っててね」


オレは、裏口から出て行き裏の広場に立った。


広さは。。。10帖くらいでいいか、みんなで入れる形にしよう。


むん!と力を込め意識を集中した。

以前、湖のほとりに建てた小屋の要領で地面に石の浴槽を作る。

モコモコと形を変え、長方形の形に整える。

仕上げに、大理石のようにツルツルになるまで硬度を高めて、、、できた!!


3分で作れるお風呂!!


あとは、女の子ばかりだから服を脱ぐ試着室のような小屋をすぐ横に建てて、、、と。


出来上がり!


あとはお湯を注ぐだけだ。


「右手からファイア」

右手から炎を出す。

「左手からウォーター」

左手から水を出す。


「交われ!!」

両手をクロスさせて握り、暖かいお湯が出るイメージを込めた。


勢いよくお湯がオレの手から放出され、大きな風呂に瞬く間にお湯が張られていく。


「さてさて、湯加減は。。。あちちっ!!」


少々熱過ぎた。熱い風呂好きのオレにもコレはたまらない。ウォーターの魔法で水をチョロチョロだし微調整する。


「、、、できた!これならいい湯加減だぞ」


オレは酒場の中にみんなを迎えに行った。


「おーい、お風呂ができたぞい」


「はや!えらい早ないか?」


「まぁまぁ、みんな見てくれよ」


みんなゆっくりと動き出す。

さすがにまだ体は重たいようだ。


「うわぁ、、、すごーい!!」


みんなビックリした顔で即席風呂を見ている。


「、、、入る」

「わ、わたくしもですわ!!」


メルが1番に動き出した。風呂好きなのかな?

ライアが急いで入りたい理由はなんとなくわかるが……


ほっ!ほっ!と体をドシドシ動かしてみんな服を脱ぎに小屋に入る。


「ねぇ、チハヤは入らないの??」


「あ、当たり前だろ!完全な女湯じゃないか!?」


「別に、、、ねぇ?一緒に入った方がこういうのって楽しくない」

「ウチはかまへんで、チーやんも来ーや」

「、、、一緒に」

「あふぅ、、、チー様が、あぁ、、そんな、、、」

「わ、わたしは!ちょと!!恥ずか、、、しぃ」


「ダメなものダメです!」

まったくもう!!年頃の娘達が、なんたるちや。

想像しただけで中身がオッさんなオレはやや前傾姿勢だぜ!


オレはやや中腰のまま振り返り酒場に入ろうと歩き出した。


トテトテ、、、ボフ………


ん?

前が見えんぞ??

夜が更けすぎたか???

なんだこの柔らかい巨大な、、、そう。マシュマロの塊みたいなオレの顔を挟むものは????


「あらやだダァリン、こんなところでがいいのかぃ?あたしはかまわんけどね。。。??」


頭の上から姉さんの声が聞こえる。


すると、この顔を挟んでるもにゅもにゅした物体は。。。


「あん、ダァリン、そんなに掴んだら、オッパイにダァリンの手形がついちゃうさぁねぇ、、、あん」



・・・・・・・・・


オッパイだーーーーーー!!!!?

なぜすでに姉さん全裸ー!!!!?


「あらやだ、あたしゃ入っちゃいけないのかい?」


「こ、こらチハヤ!!見ちゃダメーーー!?」

「チー様!見るならわたくしのも!!」

「、、、見る?」

「チー殿、、、な、なんてハレンチな!でも、、、見たいというなら、、、、」

「チーやんウチのもなかなかデカいで〜!」


オレはすでに服を脱いでタオル一枚になった女の娘達に引っ張られ、、、、、風呂に落ちた。


ドボォーン

だよ。


「ちょっ!チハヤ、大丈夫!?」

ナナがオレを心配し手を引っ張って起こしてくれた。みんなも後に続いて湯船に入ってくる。


「は、はは。ずぶ濡れ、、、だ!!!??」


ぜ、全員、、、ほぼ裸じゃないか。。。

姉さんはともかく、みんなもほぼ見えてるし。。。


ブボッッッ!!!


あ、あかん。。。鼻血が……


ポタポタと血がお湯に溶けてしまい、少し薄紫色になってしまった。

ん?この色の水、どこかで??


「ちょっ!なにこれ、傷が!?」

ナナの体のすり傷や切り傷が治っていく。

いや、全員だ。


「なんや、力が。。。みなぎる」

カナデの体が淡く光っている。

これも、全員だ。


「、、、魔力、戻ってる」

メルの魔力が回復した。

またまた、全員だ。


「体が、楽になっていくぞ」

セリーヌが腕をブンブンと振り回す。

なんしか、全員だ。


「いやん、見ないでぇ!ですわ」

ライアの胸が、プルンと揺れた。

ええもん、見ました。


「、、、竜の血か。これまた、すごいさぁね」

「姉さん、これはオレが??」

「あぁ、竜の血を浴びると無敵の力を手に入れるとは伝え聞くが、これほどとはね。。。」



全員のHP、MP、状態異常が回復した。

キラリーン


「まぁ、竜の血の力だけでなく、この娘達の力もあって完全に負荷に適応したみたいさね。やれやれ、末恐ろしい娘達だよ。風呂から出たら全員″祈りのセオロ″でもう一度調べてみな」


もう意味ないから解除するよ、と言って姉さんは全員の呪を解除した。


「「「「「あ〜〜、極楽極楽」」」」」


全員タオルを頭に乗せてくつろぎ始めた。


まったくだぁ。。。

とノンビリするわけでもなく、オレはずぶ濡れの服も脱ぎたいのでソォーっと風呂から出ようとした。



ムンズッ



っ!?

誰だ!?オレの尻尾をつかむやつぁ!?


「、、、逃がさ、ない」


!!!メルちゃん!?


「ちょっ!なに尻尾にしがみついてんの!?はなし、、、うふぁ!!そこはダメだ触っちゃ!!」


メルが尻尾にしがみつきサワサワと触っている。しかも付け根の裏の逆鱗に手が伸びてきた!


「ちょっ!!ホント!やめっ、、、ふあぁ、、!」


「チーくん、、、ここ、気持ち良いの、、、?」


「いや、あの、、、そこは。。。」


キラーン☆


ハッ!?

なんか目が光る音が複数聞こえた。


「ま、まさか。。。??」

恐る恐る振り返るオレが目にしたものは、、、


息を荒くしたまま目を赤く光らせた6人のほぼ裸の女性達だった。。。




ヤメテーーーーー・・・・・…………



その日、一人の男の叫びが城下町に響き渡った。

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