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白の竜騎士物語  作者: 涙涙涙
51/136

Lv50 みんなで囲もう

街に着く頃にはすっかり日が落ちていた。


とりあえず急いでパメラの魔法屋、ラックの武器屋、リックの防具屋に顔を出す。


パメラにミスリル魔石を10個ほど買い取ってもらうと40万ルギにしてもらった。通常のミスリル鉱石なら1個4000〜8000ルギくらいらしいが、コレは高純度な上魔力が通ってるから一級品らしい。

それよりも、そんな多額の換金ができたことにオレは驚いた。婆さん貯蓄オソルベシ……


その後にラックとリックの元へ行き、カギの作成代金を支払った。

ついでにそれぞれにミスリルを100個ずつ渡し、前に約束してた純ミスリル製の武器と防具を頼んでおいた。

二人とも大量のミスリル魔石を前に口をポカンと開けていたが問題ないだろう。

カギができたらすぐに取り掛かると意気込んで言ってきたので期待しよう。ミスリルに興奮し二人とも足早に鍛冶場に入っていった。


明日の朝にはカギができるそうだ。



さて、夜も更け超絶お腹が空いてしまった。

皆んなもお腹空かせてるだろうし、急いで帰るとしますか。


途中でスーパーみたいな雑貨屋があったので醤油みたいな調味料と酒、味噌と塩と砂糖を買っていく。

調味料が意外と高いんだなぁ。。。

全部で1000ルギもした。

肉屋と八百屋もあったので肉と野菜を買ったので、今日は肉野菜炒めでも作ろう。オレがね。



ーーーーーーーーーーーーーー




酒場の灯りが見えたとき、姉さんが言った。


「ほぅほぅ、なんとか酒場の中にはたどりつけたようだねぇ。もしかしたらまだ裏でのたうち回ってるかもと思ったが」


「な、、、どんなことをしたんだ姉さん……」


「ん?修行さね修行」


なんだか楽しそうな笑顔の姉さんと一緒に酒場のドアを開けた。


中には娘たちの死体が。。。

転がってはいなかったが、皆イスや地べたに伏している。


「うぉっ!?みんな大丈夫か!?どした!!?」


「お、お、おかえりチー殿……ガク」

「どうもこうも、、、ないわよ……ガク」

「なんとか、ここまで、、、きたんや……ガク」

「……ガク」

「チビってなんか、、、ないです、わ……ガク」


・・・みんな力尽きてる。

ていうか、チビっちゃったのか?ライア……


「ね、姉さんコレは一体……??」


「だから、修行さね。今のこの娘たちには全身という全身に普段の10倍の負荷がかかっているさね。まぁ、40kgの体重の娘は単純に400kgの重力を感じているのさ。ちなみに、脳内も負荷がかかっているからあたしたちの会話も速すぎて聞き取れちゃいないよ」


「す、凄まじいな。。。」


「ダァリンもかけてみるかい?」


「あ、ああ。。。頼むよ」


正直、ちょっと興味はあった。

姉さんが呪文を唱え光る指先でオレの体に触れていく。


ポウ………


「お、おお。これは………」


「どうだい?」


「・・・うーむ。あんまりなにも感じないなぁ。若干体が重たく感じなくもないけど。。。会話も普通に聞き取れるし」


オレはグルグルと両肩を回してみた。


「やっぱりダァリンには意味がなかったね。初めてやれば普通はこうなるのが当たり前なんだけどね」


娘達を指差して姉さんが言った。


「そうなのか。。。やっぱりちょっとオレは普通と違うんだな」


「悲観するこたァないさね。むしろ人より優れた能力を持ってると自信もちな」


そう言った姉さんの顔は何故か恍惚な表情でオレを見ていた。


「ち、、ちょっと姉さん。。。呑気にくっちゃべってないで、、、、これ、、、どうしたらいいのよ??」


「おや、鬼娘。あんたあたし達の会話が聞き取れたのかい??」


「ど、どうにかね、、、まだ頭の中グラングランするけど、、、」


「流石は最強の一族の末裔さね。この数時間でもう負荷に対応したかい」


「ウチらを、、、なめとんなよ、、、、!」

「、、、腹、減った……!」

「この程度で、、、私の騎士道は……!」

「チビってない、、、ですの!!」


他の娘と、ググッと力を入れなんとか立ち上がってみせる。


「どうだい?そろそろ解呪して楽になりたい奴はいないのかい??」


「「「「「まだまだっ!!!」」」」」



(ふん、鬼娘は兎も角として、他の娘も流石はあいつらの子供だね。全員潜在的な力は良いものを持ってるよ。なんせこの呪は一般人には1時間と保てず発狂するからねぇ。。。)


「なら、このまま続行だね。みんな喜びな、今日はダァリンが手料理を振舞ってくれるよ!」


「や、やった、、、あ、、、」

「チー殿が、、、料理、、、」

「うまいもん、、、頼むでぇ、、、」

「、、、メ、シ、、、」

「あぁ、、、チビりそう、、、ですわ、、、」


「お、、、おぅ。みんな任しとけ!」


オレは食材を手に厨房へと入って行った。

早く作らねばライアがチビってしまう!

急げ、オレ!!



ーーーーーーーーーーーーーー



数十分後………


「できたどー!!」


オレはテーブルいっぱいの皿を並べた。

恐らくみんな腹ペコだと思うから、質より量を意識してみた。献立は、

・サラダ

・ご飯

・肉野菜炒め

・味噌汁

と、庶民的なものだった。

そう!この世界にも米があったのだ!!

マスケ特産物らしく、美味しそうに炊きあがっている。久しぶりの米だなぁ。。。



「よし、みんな座るの手伝って………」



ーーーハッ!!?殺気!?ーーー



振り向くと、野獣のように目を光らせた娘達がテーブル目掛け飛びかかってきた。


「うまっ!うまうまー!!なにこれ、うま!!」

「いけるやん、チーやんサイコー!!」

「チー殿の、料理……あぁ。私も料理くらいは…」

「……うま……うまうま」

「あぁん!美味しすぎてチビりそうですわん!!」



ガツガツガツガツガツガツガツガツ



よ、よかった。。。みんな文字通り獣のようにガッツいて食べてくれてる。

やっぱり、なにしてもチビってしまいそほうになるのか、ライア……変な道に行かなければいいが。。


「美味し!ダァリン流石さね!!す・て・き」


「あ、ああ。ありがとう。みんなおかわりもあるからたくさん食べてね」


「「「「「「おかわりっ!!!」」」」」」


・・・は、ははは。よく食べるねみなさま…



オレ達は、みんなで仲良く夕食を楽しんだ。


こういう団欒って、いいよね。。。

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