Lv49 ずいるや
やば!やばばばば!!
今オレと姉さんは坑道を出て街へと帰る途中なのだが、姉さんの顔が綺麗すぎて見れない。。。
アルテミスの″美貌″を受け継いだせいである。
「ダァリン、どうしたのさ?全然こっちを見てくれないさね??」
姉さんが少しご立腹だが、そんな場合ではない。
頼むからその顔で覗き込まないでくれ、息が止まる。
「い、、、いや、あの。。。姉さんがあんまり綺麗になりすぎて、、、その。まともに見れないんだ。。。」
オレは顔を赤くして俯いてしまう。
「かぁーわぁーいぃーー!!」
姉さん大喜びだぜ。ちくしょう
っっっ!?
顔を両手でガシッと掴まれた。
そして覗き込むように顔を近づけ姉さんは言う。
「ねぇねぇ?あたしそんなに綺麗になったのかい?」
姉さんがハァハァ言いながらオレの顔を見る。
やばいって!興奮しすぎだろ!?
「あ、、、あぁ。やばすぎるから、顔を近づけないでくれよ。まともに見れな、、、っっ!!?」
姉さんがそのままオレの口を自分の唇で塞いだ。
「ん、、、んぁ、、、んぅぅ」
し、、、したが、、、
「、、、ぷぁ。はぁぁぁ・・・」
姉さんが赤ら顔で真っ直ぐオレを見つめる。
「あはぁぁ、、、こんなにときめいちまうなんて、年がいないさね。。。ダァリン」
「、、あ、、、ああ。そう、、、だな」
「・・・好きさね」
「うん、、、ずるいよ。そんな美貌手に入れて、おまけにそんなこと、悩ましげに言うなんて……」
「おや?あたしの魅力は見てくれだけかい??」
「、、、ちがうけど……」
「そういうダァリンこそ、そんな美貌と今のあたしの力ですら足元に及ばない強さを持っていて、それでいて優しい心を持ってる。そら、あたしだけじゃなくあの娘たちも心うばわれるってもんさね」
「、、、うん、そう言われると素直に嬉しい」
「安心しな。たとえダァリンが他の娘を好きになって選んでも、それはそれでいいのさ。束縛する気もないさね。だけど、ダァリンの心の中に、あたしの居場所もとっておいておくれ」
「姉さん……」
「おやおや、こんなときは名前で呼ぶもんさね」
「わかった、、、カリーナ……」
辺りはすっかり薄暗くなってしまっている。
二人の影が、もう一度重なった。
さて、もう夜になる。
帰ろう。




