Lv47 閑話 女たちの戦い その①
チハヤとカリーナが鉱山を目指した頃、酒場の裏口付近では女の娘たちが奮闘していた。
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「はぁ、はぁ、、、やっと、、、ここまで」
「も、う、、、だめ」
「ウチが、、、先、、や、、」
「も、もれちゃう、、、、ですわ、、、」
「・・・・・」
(メルがパタパタと足を動かしている)
五人は地面を這いずるように進んでいた。
裏口に入るとトイレはすぐそこである。
そう、彼女たちは戦っていた。
全員まっしぐらに。
「な、んで、、、あたしたちが、、、こんな目に、、、、、、、だぁっ!!!!」
ナナが怒りとトイレの我慢によって鬼化した。
「少し、、、だけ、マシになった、、、わ」
グググっと片膝をついて立ち上がる。
「あっ!?ズルい、、、ですわ、、、!!」
ライアがガランガランと音を立てて全身鎧を脱ぎインナー姿になった。
「あたくしも、、、負けませんわよ」
身軽になったライアも体を起こす。
「負けて、、、られんわぁ!!」
カナデが槍を地面に突き刺し杖代わりにして立ち上がる。
「く、、、わたし、、も!!」
セリーヌも甲冑を脱ぎ剣を地に刺し立ち上がる。
「・・・・・・・『アースウェイブ』」
メルが土魔法でモコモコと地面を盛り上げ波のように動かし前に進み始めた。
全員一気にラストスパートをかける。
「「「「「先に入るのは、」」」」」
「あたし…」
「わたくし…」
「ウチ」
「私…」
「・・・」
「「「「「だあぁぁっ!!!」」」」」
・・・・・
・・・
・
大穴、メルの一番乗り。
続いてナナ、セリーヌ、カナデ、ライアの順で到達し難を逃れた。
順番を待つ間にライアの顔が青ざめていったのは、言うまでもない。。。
「ち、、、チビってなんかいないですわよ!!?」
と、大焦りで語ったのは後日談である………




