Lv38 年上乙女との談笑
あのあと、カリーナ姉さん(若ver)を含めてやいのやいのと騒ぎがあったが、今日はひとまず休もうということでなんとか落ち着き、みんな揃って酒場に泊まらせてもらった。
女の娘達は部屋で固まって寝て、オレは酒場に置いてあったソファで眠ることにした。
なんだか眠れないや。
「竜人、鬼神、か。。。なんか、現実味がないけどオレも人間じゃなくなったんだな……」
女の娘たちのステータスと、自分のステータスを見たので改めて違うんだなと思う。
「特に[神気]なんてオレだけしかなかったし。神様食べて良かったのかな。。。ん?」
人の気配がした。
「おや、気づかれちまったかい」
姉さん、なんかホントに若返えってしまったな。
「あたしが気配を消すと大抵は気づかれないもんなんだがね、年は取りたくないよ」
「というか、とってないだろ」
クククと姉さんは笑う。
「あたしもね、昔竜の生き血を飲んだことがあるのさ」
どっこらしょと言いながらオレの座ってるソファに横に座り語り出した。
「さっき鬼神と戦ったことがあると言ったさね?そのとき、戦いに混ざり込んできた大きな氷竜がいたんだが鬼神にあっという間に引き裂かれてね。そのとき盛大に返り血を浴びたのさ、もう2〜30年前の話だよ」
「そうだったんだ。そういえば、強い奴が好きって言ってたな?そのバカみたいに強い鬼神には惚れなかったのか??」
「なんだい、あたしの色恋話が気になるのかい?」
ニヤ〜と笑みを浮かべる美女、緊張してまうわ。
「そんなんじゃないさ。ただ、それだけ強い鬼の一族がなぜ滅んだんだろう?と思ってね」
「その鬼神には一人娘が居たのさ。だが、北の大陸で人と鬼の対戦があったとき鬼神は娘を人質にとられちまったらしい」
「なるほど、それで手も足も出せなくなった。ってことか」
「人間側の要求として、鬼神に自ら首を落とすように命じたらしいさね。そのあとどうなったかはあたしもしらんが、あたしの燃えるような初恋は幕を閉じたのさ」
「初恋って。。。」
「なんだい?あたしが乙女みたいだと滑稽かい?」
姉さんが悪こい顔をして顔を近づけてくる。
やめれ、寄るな美女。
ドキドキする
「坊主の強さにもあたしは手も足も出せないようだからね。このまま何をされてもしょうがないとは腹をくくっているんだがね、ダーリン」
誰がダーリンだ。
やっほい
再度クククと悪こい顔でオレの頬に手を伸ばし、オレの太ももの上に自分の脚をいやらしくのせてきた。
やめれ、すごい美脚だな。
「こらこら、からかうなよ。ドーテーを虐めるな」
「おや、奇遇だね。あたしも処女Pさ」
「マジで!?」
「なかなかあたしより強い男はいなかったって言っただろ??それとも、こんなババァ処女Pじゃ興奮できないかい??」
更に脚を絡めてくる美女がいる。
やめれ、ムスコが起きてしまう。
「いーや、姉さんはとても魅力的だよ。中身も外見も十分ステキさ」
「。。。はーーっははは!いやぁ、年甲斐もなくこっぱずかしくなっちまったよ!!」
キレイな茶髪をかきあげ、大笑いしだした。
でも、少し顔が紅潮していたのをオレは知っている。
「はーー……はは。まぁ、今日のアプローチはこのくらいにしとくさーね。これ以上攻めると女大戦争が起こっちまう」
えっ?と不思議な顔をしたオレに姉さんがクイッとドアの方を親指で指した。
「あ、、、たしかに、ヤバそだ」
見ると、ドアの向こうにギリギリと音を立てたりゴゴゴゴと音を立てたりハワワワと音を立てたりして女の娘が数人こちらの様子を伺っていた。
「チハヤ!あんたやっぱり美人ならみさかいないのねっ!!?」
「チー殿。。。」
「チー様フケツですわ!!」
「チーくんヤラしい」
「チーやんなかなかやるやんか、ウチにも絡んできてーやー」
「お、おまえら。。。」
「なんだい?ダーリンとイチャイチャしてるトコを覗き見かい?いやらしい娘たちだね」
「「「「「ダーリンっ!!???」」」」」
角を生やす赤髪
はわわと両手を頬にあてる緑髪
ムッ!と頬を膨らます紫髪
悔しそうに歯をくいしばる黒髪
白目になってチーンな金髪
三者三様だ。
は、ははは。。。
騒ぎがおさまり、この後寝るのに小一時間かかってしまった。




