Lv30 出会い出会い出会い 3
魔法屋を出てもまだナナはプンスカしている。
「チハヤったら、巨乳といいロリっ娘といい、なんでもござれなのね!?」
「いや、そういうわけじゃ。。。」
「あーあ、あたしおなか空いちゃった。何か食べたいなー」
「・・・はいはい」
そう言われてみたら、太陽が真上だしもうお昼か。
やれやれ、お腹を膨らませてごきげんになってもらうとするか。
魔法屋から少し歩くと、人通りの多い通りにでた。
屋台の店が並び、野菜や芋や果物、食べ物屋もある。
「うわぁ!美味しそうなのがいっぱい!!ねぇねぇ、早く見てみようよ!」
お、少しだがご機嫌が回復したか?
「わー!なにこれ美味しそう!!ねぇねぇチハヤ、あたしこれが食べたい!!」
ナナの目にとまったのはパンに野菜と焼いた肉を挟んでパンで挟んだもの。いわゆるオレの世界のハンバーガー的な食べ物だ。久しぶりに、オレもいただくとするか。
「おじさんすみません、コレを二つくだ………」
「おいオヤジ!!今ある分全部くれ!!」
いきなり何者かがオレの横から口を出しとんでもない注文をしてきた。
「な!?ちょっと、あんたオレが頼もうとしてたのに!」
「あぁん?なんやあんた?」
そいつの方を見てビックリ。
袴?を着ていた。
綺麗な長い黒髪を頭の後ろでリボンで結い、見た目は完全な大和撫子、陶器のような端整な顔立ちの和風美人だった。
外見にそぐわない口調とのギャップが激しすぎる。
「いや、こっちが先に頼んでたのに割り込みはないだろう。しかも全部買い占めたらオレたちの分がないじゃないか」
「あぁ?いちいちうっさいやっちゃのう。男の癖に女々しいやっちゃ。だいたい、ウチが先に注文してたやろが。あんたは注文しきってない」
な、なんだこの女!
「ほなこうしよか。お互い腹が減ってることやし、あんたがウチと二人で食べてくれるんやったら、代金も奢ったるわ。もちろん、そっちのガキンチョは別やで。どや?悪くない条件やろ??」
「誰がガキンチョですって!?」
「そんな貧相な胸しよって顔も可愛らしい、ガキンチョやなくてなんやねん!?」
「お、お前らよせよ。人がみてるだろう…」
「なんや、あんたこんなガキンチョよりウチの豊満な体を堪能せーへんか?」
E〜Fカップはあるであろう大きな胸を両手で掴みあげ、うっふん的なポーズを俺に向ける大和撫子。
なかなかシュールだ。
「もう!チハヤ、こんなとこ早く行こ!」
ナナがオレの手を引きグイグイと引きずってその場を後にしていく。
「なんや〜逃げるんかぁ。ガキンチョ、もっとよーさん食べて大っきくしとかなな〜〜!」
「うっさい!シネ!!」
巨乳爆発しろ!とか吐き捨てながらナナはズンズン進んでいった。




