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白の竜騎士物語  作者: 涙涙涙
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Lv27 双子のドワーフ

昨日は更新する前に寝落ちしてしまいましたzzz


ちょっと、頑張って多めに更新します。


といってまた、寝落ちしませんように。。。

修練場からオレたちは玉座の間に戻ってきた。


「それではチハヤよ、そなたの腕は確かに見させてもらった。ミスリルアント討伐、改めて依頼しよう。だが、くれぐれも無理はせぬようにな」


「はい、わかりました」


「これは行きがけの餞別じゃ」


マスケ王が側近に目配せをすると、麻のような袋とがま口財布の様な形の物を持ってきた。


「それは何でも物が入る″不思議な袋″とルギが幾らでも入る″ルギフロッグのがま口″じゃ。旅の助けになるだろうて」


「それはすごい!高価な代物なんではないですか?」


「よい。どんな素晴らしい物も使われなければタダの置物だからの。それにチハヤよ、お主には何か不思議な力を感じるしの。その二つはその昔、世界中を旅したと言われる冒険者が持っておったと伝えられておる。この世に二つとないものじゃ、大切にするがよい。がま口には500ルギ入れておいたから旅の支度を整えるがよい」


すごい人が良すぎる王様だな。

まぁ、その人柄でこの国の平和は保たれているんだな。いい物をもらったというのは除いても力になりたいと思う。


「わかりました。必ず、魔物問題を片付けていきます」


「うむ、武運を祈る」





さて、蟻退治といきますか。



ーーーーーーーーーーーーーー



街に出て、オレとナナは武器屋と防具屋を見に行くことにした。


カリーナの酒場から少し離れた通りに剣の看板の店と盾の看板の店が向かい合って建っていた。


とりあえず、武器から見てみよう。

オレには神器の杖と弓矢、黒竜の鎧があるし必要ないがナナの装備は揃えておきたい。


「まずはナナの武器から選ぼう」


「わかったわ」


武器屋のドアをギーと開けた。

店内には客はいなく店員の姿も見えない。


「おぅおぅ!いらっしゃいやがれ!」


お?誰もいない店内のどこからか声がする。


「おぅ!こっちだにいちゃん、コッチ!!」


ふと下を見ると人がいた。

オレの腰の高さくらいの身長だ。

緑の三角帽子にずんぐりむっくりの体型、体は小さいのに立派なヒゲも生やしいてる。

ドワーフだ。会えたことにジーンとする。


「おぅ!ラックの武具店にようこそだぜにいちゃん!どんな武器をお探しだ?」


「えっと、、、この子の武器を探しに来たんだけど」


「こいつは失礼した!おぅ嬢ちゃん、どんな武器がいいんだい!?」


ラックというドワーフの勢いにナナが思わず尻込みする。


「あ、あの。あたし武器を今まで使ったことがなくて、どんなのがいいかなと。。。」


「おぅおぅなんでぇ!?喧嘩の一つもしたことがないのか嬢ちゃん?たくっ、最近の若いもんはこれだからいけねぇ!」


「あっ、でもムカついた男を殴り飛ばしたことはあるかな。ね、チハヤ?」


「そ、そうだな……なかなか良いパンチを持ってると思うよ」


角がニョキっと生えたナナを思い出す。。。



「おぅ、なんでぇ!可愛い顔に似合わず肉弾戦派か?気に入ったぜ嬢ちゃん!ちょっと腕を見せてくれ」


ラックがナナの腕を触ったり揉んだりコンコンと叩くような仕草をしたり観察している。それからカウンターの中に入りゴソゴソと何かを取り出した。


「おぅ!これなんかどうだ?」


「これは、、、小手か??」


「おぅ、レザーグローブだ!拳先に鉄石が埋め込まれているからパンチ力が上がるぜ!それに、肘まで伸びた長さは相手の攻撃を生身の腕から防ぐから打撃系格闘家にはピッタリだ」


「あ、あたし格闘家になるの!?」


鬼が敵をタコ殴りの狂喜乱舞。。。

凄まじく恐ろしいが……


「い、いいんじゃないか。使ったことない武器を習得するのも良いけど、丸腰の時でも護身ができるのはすごく心強いし。それに、回復魔法も使えるからファイティングプリーストって感じかな」


「ほう?おぅおぅ、嬢ちゃん聖属性なのかい?それなら、魔法を鍛錬していくうちに身体強化の魔法も使えるようになる。その上での格闘術は間違いなく強者になるぜ!?」


「お、すごいじゃないか?やったなナナ!」


「え?え?えへへ♩そうかな?なら、あたしこのグローブにするー!」


「あいよ!まいどありぃ!120ルギだが、嬢ちゃんにはサービスだ!100ルギでいいぜ、もってきな」


「わぁい!ありがとうラックさん!」


オレはがま口から100ルギ出して払った。


「オレのことはラックでいいぜ!それと、戦いに慣れてきた頃にまた店に寄りな。嬢ちゃんの腕はさっきしかと覚えたぜ。今は鉱山から鉄材の供給が止まっているからこれ以上の武器は出せないが、材料の仕入れができたらもっと良い物作ってやるからよ!」


「うん、わかった!ありがとうラック」


へへっと鼻をこするラックに挨拶し、オレたちは武具屋を出た。


「さぁ、次は防具屋に行こうか」


オレたちはその足で向かいの防具屋のドアを開ける。


「おやおや、これはいらっしゃいませ」


お?誰もいない店内のどこからか声がする。


「おや?こちらですよお兄さん」


ふと下を見ると人がいた。

オレの腰の高さくらいの身長だ。

黄色の三角帽子にずんぐりむっくりの体型、体は小さいのに立派なヒゲも生やしいてる。

あれ、デジャブー??


「あれ?ラックじゃないか?さっきは武具屋にいたのに。。。??」


「おやおや、あの様な野蛮なドワーフと一緒にされては困りますね!私の名前はリック。あの愚兄とは双子の兄弟でございます」


双子のドワーフかぁ。そっくりだが性格はリックの方が懇切丁寧なようだな。どうやら正反対の兄弟のようだ。


「改めまして、リックの防具店にようこそいらっしゃいました。本日はどの様な防具をお探しで?」


「えっと、、、この子の防具を探しに来たんだけど」


「おやおやこれはこれは、大変失礼いたしました。ではお嬢さん、どの様な防具を見繕い致しましょう?」


リックがとても丁寧にナナを対応する。


「あ、あの。あたし武器はグローブを使うから、これに見合った防具がいいんだけど。。。」


「おやおや、なんと逞しいお嬢さんでしょうか。麗しい容姿に合わせ華麗な格闘術もお持ちとは」


「う、麗しいだなんてそんな、困っちゃうわ。ねぇチハヤ?」


褒められてデヘヘとなっている。

おだてられやすいなこの娘は。


「いやいや、ナナは中身はともかくホント可愛いし美人だと思うよ」


「中身はともかくって、どういうことよ!!!?」


ナナの頭に角がニョキっと生えた。。。

言い過ぎた。。。


「おやおや!これは珍しい、お嬢さん鬼の生き残りとは!!?」


「え!?あたしの種族のこと知ってるの!?」


「ええ、伝え聞いたくらいでほとんどわからない程度ですが。なんでもその昔、海を渡った大陸に″最強″の名を欲しいままにした二足歩行生物がいたと。その種族は自分の何倍もの大きさの相手を武器も使わず素手で打ち倒していたとか。その種族は、特に一対一の戦闘を好み決して仲間の戦いに手を出さなかった特性があり、そこを逆手にとられ人間の王国騎士団に滅ぼされた。というのが文献で読んだ限りでございます」


「あたしの祖先が、海の向こうにいたんだ…そして、あたしの本当の両親も。。。」


ナナが少し顔を伏せた。

自分のルーツを、本当の親のことを考えているのか……


「。。。よし!この国の問題が収まった後は、ナナの両親を捜しに行こう!!」


「え?でも。。。チハヤは神々を探してバランをたすけだすんじゃ……」


「もちろん、それもナナに助けてもらうさ!一緒に行こうぜ」


「チハヤ。。。」


ナナの目が少し潤んで、すぐに笑顔を取り戻した。


「うん!よろしくね、チハヤ!!」


「おやおや、何やら大きな運命の導きを感じますな。それでは、お嬢さんのおみ脚を少々拝見させていただきますね」


リックがナナの脚を触ったり揉んだりコンコンと叩くような仕草をしたり観察している。それからカウンターの中に入りゴソゴソと何かを取り出した。


「おや、これなんかいかがでしょう!」


「これは、、、ブーツか??少し普通のブーツとは違うようだけど。。。」


「おや、よくぞお気付きで。こちらはレザーグリーブと言いまして、女性向けの膝までのブーツに見えますが爪先と脛の部分に鉄芯が入っており、蹴りの威力が上がるという物になります」


「あ、あたしますます格闘家っぽく…」


鬼が敵を鬼殴りの鬼蹴り。。。

とことん恐ろしいが……


「い、いいんじゃないか。防具にもなるし武器にもなる。見た目も、オレの故郷の女性たちが履いていたブーツとほぼ同じだし、見た目も可愛いよ」


「え?えへへ♩そうかな?なら、あたしこのグリーブにするー!」


「おやおや!まいどありがとうございます。お代は120ルギになります。ときにお嬢さん、利き腕はどちらですかな?」


「あたし?右利きだよ」


「では、当店は兄の店のように安易な値引きサービスはしておりませんが、こちらの品をサービスでお付けいたしましょう」


そういってリックは左半身の皮の胸当てを差し出してきた。


「わぁい!ありがとうリックさん!」


オレはがま口から120ルギ出して払った。


「私のことはリックとおよびください。それと、戦いに慣れてきた頃にまた店にお寄りください。お嬢さんの脚はしかと覚えましたので。今は鉱山から鉄材の供給が止まっているのでこれ以上の防具お出しできませんが、材料の仕入れができましたらもっと良い物をオーダーメイドいたしましょう」


「うん、わかった!ありがとうリック」


ーーーーーーーーーーーーーー



かくして、オレとナナはリックに挨拶をして防具屋を出た。


「さて、最後に約束してた魔法屋に行ってから冒険に出ようか」


「覚えててくれたんだ!?わーい!」


オレとナナは防具屋の前から歩き出した。




が、



歩き出そうとした瞬間、

何かがオレにすごい勢いでぶつかってきた。

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