Lv25 色々お世話になりまして
チュートリアル話がけっこう続いてます。
なんとかテンポよく進めていこうと思っております。
カリーナにお金について習った。
この世界でのお金の単位は″ルギ″と言うらしい。
一般的な宿屋の料金は一人頭30〜80ルギ。
カリーナの酒場で酒を一杯飲むなら5ルギ。
四人家族が1ヶ月暮らすのに1000ルギもあれば十分らしい。
王様から出されたミスリルアント討伐依頼の賞金10万ルギはかなりの大金というのがわかった。
「色々と教えてくれてありがとう」
「あたしも、服までもらってありがとうございました!」
「ふん、みすぼらしいボロ布巻いてるだけだから情けないったらありゃしない。それはあたしのお古だよ、礼を言われるようなものでもないさね」
ナナは黒のインナーに白のノースリーブ、下は革製の黒のショーパンだ。
だいぶ動きやすそうだし、
何と言っても、可愛い。
「へへ〜、どうチハヤ?似合う??」
「あぁ、よく似合ってるよ」
うふふと口に手を当てて喜んでいるナナ。
「チハヤも、似合ってるよ!」
オレも服をもらった。
黒のスラックスに白のカットシャツ、それに裾の長めな黒いベストも着ている。
若干バーテンダー風だ。
ネクタイはしていないがね。
シャツの第二ボタンをとめようとしたら、ナナが開けといた方が良いから締めないで!と断固拒否してきた。なんだかなぁ…
「それは昔、ウチの店で従業員を雇おうと思ったことがあってね、その時のものさ。面接に来る男共はあたしの体ばかり見てくる助平ばかりだったよ。ま、サイズが合って良かったさーね」
「あぁ、ピッタリだ。ありがとう」
「この着ていた服は破れてるし、処分しとくさーね」
了承してカリーナがチハヤの服を持ち上げた時、
カラン!コロコロコロ……
と、魔石がズボンのポケットから落ちた。
そういえば、一つ持ってたんだっけ。
「おや?魔石じゃないか、魔物を倒してきたのかい?これは……ゴブリンの魔石だね」
魔石って呼び名で合ってた。
「せいぜい10ルギってところだね」
「え?買い取ってくれるのか!?」
「やれやれ、追加の初心者講座が必要かい?魔石は魔物の魔力を帯びてるから使い道が多種多様なんだよ。武器屋、防具屋、魔導屋、どこに持って行っても買い取ってくれるはずだよ」
「そうなのか。。。ってことはナナ!喜べ、金の稼ぎ道ができたぞ!」
「そうね!魔物をバンバン狩って手に入れた魔石を売れば宿代ができるわね!」
「ああ、そうそう。魔物のランクにもよるけど、中には不思議な魔力を秘めた魔石もあるから、高値で売れる物は金になるが、売る前に武器や防具に組み込んだ方が良いかもよく考えるんだよ。それと、酒場の掲示板には普通の魔物討伐依頼もあるから、魔石を依頼主が引き取るような依頼じゃなければ報酬と魔石の両方手に入るし効率いいから覚えときな」
おぉ、一気に稼ぎ口が見つかった気分だ。
姉さんホントにありがとう!
「これからお城に行くんだろう?どんな話が聞けるかわからんが気をつけるんだよ。ついでにウチの店の宣伝をしといておくれ」
「あぁ、『カリーナの酒場をよろしく!』ってふれまわっておくよ」
そう告げて、オレとナナは酒場をあとにした。
食べ物と寝るところ、服まで与えてもらって大きな恩をもらった。いつか必ず返しに来ようと誓う。
「さぁ、お次はお城だ。そして、王様と会えたあとは金稼ぎのために夜まで狩りに出かけよう」
「わかった!それじゃ、はりきっていきましょ!」
・
・・
・・・
10分ほど歩き、俺たちは城の城門にたどり着いた。
さぁ、まずは謁見だ




