Lv21 街に来たよ!まずは。。。
更新時間がバラバラですが、なんとか1日1話!
街の入り口から少し離れた丘に降り立ち、そこから徒歩で歩いてからマスケの街にオレたちは入った。
どんな文化や人間模様、風習があるかもわからないので用心のため、あまり悪目立ちしたくないなと思ったからだ。
空の旅を終え着地した時に、ナナが涙目で怒り狂ってきたが、何も問題はない。怖かったら言ってくれたらいいのに、と言ったら角がニョキっと生えてきて凄まじい力で左ストレートをくらったので素直に謝った。
こちらから折れるのも男の甲斐性というものだ。
というか、怒っても角が現れるのか。。。
パワーもかなり上昇するようだし、以後気をつけるとしよう。
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田舎小国『マスケ』
人口1000人程の小さな国。
主に農業を営み民は生活している。
国と言っても街と言ってもどちらでも大差ないくらいだが、温和で差別や迫害などを嫌い人々が手を取り合って生きていくことを願う心優しい王と王妃が治める国だ。
山に囲まれた豊かな自然と大地の恵みに支えられた、とても住みやすそうな国である。
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「うわぁ、これが噂に聞いてた″街″なのね!
見て見てチハヤ!ほらっ!行き交う人々が賑やかに活気付いて、、、ないわね????」
そう、なぜか重たくくらい雰囲気が街には漂っている。カラスがカァカァと鳴いてそうな勢いだ。
カラスはこの世界にはいないようだが。
「もともとこんな感じの国なのかしら?」
「どうだろう、でも、人々が元気ないように見えるのは確かだな」
「そうね……あ、獣人もいるわ」
虎の様な人や人の様な虎。
犬の様な人や人の様な犬。
人間と獣人が共存している。
獣人でも獣部分や人間部分の割合は人それぞれなところをみると、ハーフやクォーターなども多いのだろう。意識してみると、獣人と人間のカップルがいるのが目に入る。
オレは、正直ホッとした。
ナナのいた村のように、人間が人間以外の者に敵意を向けるのは恐らくこの世界も共通だと思ったからだ。
人間は、自分と違うものは受けいれることができないからな。
鬼であるナナもそうだが、今やオレも人ではない。
パッと見はわからないかもしれないが、けっこう立派な竜の尻尾も生えている。何も知らない人からしたら竜ではなくリザードマンとでも思ってくれたらいいけどね。
空を飛んでる最中、国が近づくにつれて不安は徐々に大きくなっていったのだ。
しかし、この光景を見て
『すぐに追い出されるのでは?』
という不安は消えてくれた。
恐らく、この国を治める人は悪い人ではないだろうと予想する。
「とりあえず、今日泊まるところを探そう。この国の様子も気になるけど情報収集はそれからだ。明るいうちに寝床を確保しておきたいし」
「宿屋探しね、わかったわ!ところで、、、チハヤお金持ってるの??あたしは無いわよ」
ナナがえっへんと胸を張った。
そうか、、、オレたち無一文スタートだ。。。




