表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白の竜騎士物語  作者: 涙涙涙
18/136

Lv17 自己紹介

ユニーク人数が300人を超えていました…

プライベートでは友人知人を含め両手で足りるような私が。。。ありがたやありがたや

はぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐ

はぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐ


。。。


よく食べるね……


「ぷはぁ!ふぅ〜〜、お腹いっぱい!」


よく食べたね……


明日の朝飯用にとっておいた3匹の魚と両手いっぱいの果物が跡形もなく消えた。

それだけではとても足りない勢いだったので、急いで湖に潜り魚の寝ていそうな岩の近くで雷魔法の放電、20匹ほど浮かんできたのを全て回収して戻り、土魔法で作った石包丁で急いでワタ抜き。急かされるように木の枝の串に刺して全て焼き切った。


焼いた先からドンドン食べ始めていくので、普段は焦らないオレも流石に汗をかきながら火魔法を駆使して魚を焼いた。


こんな事なら鹿かイノシシみたいな動物でも狩っておいたら楽だった。。。


当の本人はお腹をさすりながらご満悦だ。

・・・あれだけ食べてお腹が全然出ていない…

どこに入ったんだ!!?


「満足したか?」


「うん!こんなにまともに食べたの久しぶり!!どうもありがとね!ところで、あなた名前は??」


やっと自己紹介できるか。


「ようやっと名乗れるな。オレはチハヤ、ニノミヤチハヤ、35歳だ」


「はぁ!?嘘つくんじゃないわよ、大人ぶってるつもり?どう見てもあたしと歳変わらないじゃない!」


「ん、まぁ、そりゃそうだよね。。。」


上手く説明できる気がしないな。


「オレ、凄い童顔なんだ」


行き着く答えはこうだった。


「あぁ、そういうことか。寿命の長い種族なのね」


ふぅ、納得してもらえた。

確かに、老いたりしなくなっちったしな。


「あたしの名前は……そう、ナナ!ナナって呼んで」


なんか、含みのある言い回しだが…


「そうか。ナナ、よろしくな」


「うん。よろしくね、チハヤ。さっきは助けてくれてありがとう。ホント、感謝してるわ!」


「いやいや、無事でよかったよ。あのまま捕まってたらどうなってたか……」


「いやーーっ!それ以上言わないで!トラウマになりそう!!」


ナナは頭を抱え青ざめた表情でガクブルしてる。


「そだな。。。っでも、ナナはどこから来たんだ?住んでた場所の近くでオークに襲われたのか?」


そう聞くと、

ピクン、と反応してナナが押し黙ってしまった。

数秒だが彼女は黙り込み、そして聞いてきた。


「・・・あのね、チハヤ。あなた人間に出会ったこと、ある??」


……今度は、オレが思わず言葉を飲んでしまった。


う〜ん、ワケありな臭いがぷんぷんするな。

でも、出会ったばかりの娘に嘘ついて隠し事する理由もないか。彼女が嫌な思いをしたり、いたたまれなくなったらすぐに彼女から遠くに移動しよう。


元々人間だったこと。

地球から来たことや神と竜のことも正直に包み隠さず自己紹介しようと決め「オレは…」と話そうと口を開いたとき、ナナが喋り始めた。


「あたし、ね。ここからだいぶ離れたところに人間の村があるんだけど、そこに住んでたんだ……」

ポツリポツリと、彼女は話してくれた。


ーーーーーーーーーーーーーー


歳は、昨日16歳になったこと。


森の中で捨てられた子だったこと。


拾って育ててくれた人達は子宝に恵まれなかったが、心優しい夫婦だったこと。


貧しいながらも、たっぷりの愛情を注いでくれたこと。


父はナナが八つのときに森に狩りに出ている最中魔物に襲われ殺されたこと。


結局手遅れだったが、虫の息で村に運ばれた父を助けたい一心で回復魔法を発動したこと。


発動したときに角が現れ、それを見た周囲の人々がナナを恐れ『鬼の子』『忌み子』と蔑んできたこと。


村人からの迫害を受け、精神的に弱りすぎた母が病に倒れ、去年亡くなったこと。


身寄りのなくなったナナに、笑顔の仮面を被り回復魔法や珍しい鬼の子として見世物にしようとし、甘い汁を吸いに近づいてきた村人のこと。


監禁され檻に入れられ、しばらくの間ロクに食べ物も与えられず、奴隷のように扱われてきたこと。


そして、


食べ物を入れに檻に入ってきた村人を不意をついて襲い、森に入り無我夢中で逃げだしてきたことを。


ーーーーーーーーーーーーーー





ナナは、

ポロポロと涙を零しながら話していた。

話し終わる頃には嗚咽を漏らし、泣いていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ