Lv11 執念としぶとさ
先日60人もの方々にお目通りいただいたというのに、気付けば120人にも達していました。。。
たとえどのような感想を抱かれていたとしても、嬉しい限りでございます。。。
眠る前の時間に、1日一話は書き込んで進めていくつもりです。
リッチーが戦闘不能になったのを確認し、バランの方を確認しようと池の中を覗いた瞬間、水面にキラリと光が反射した。
咄嗟に横に身をかわす。
先程居た位置、頭のあった所らへんを光の矢が飛んでいった。
「あらあらあらあら〜!」
この声。。。
露出の高い色っぽい姉ちゃ……アルテミスか。
それにしてもこの神、美人すぎる。
なんというか、整い過ぎて逆に性的な興奮はしないが。
美貌の神、、、か。
「なかなか戻って来ないから様子を見に来たら、リッチーあなた、やられてるじゃないの」
特に仲間を心配する素振りもなく、アルテミスは言う。
「それに。。。あらあらまぁまぁ!貴方のその姿!」
ん?竜騎士を知っているのか?
「。。。いい、いいわ〜〜!」
。。。ん??
「まるで竜のよう!とてもたくましく巨大な力を秘めていますのね〜!しかも、なんだか若々しくなっていますわよ、貴方。ますます好みのタイプだわ〜!!」
「はは……そりゃどうも」
神にモテたぞ。誰かに自慢したい。
でも、竜騎士とかは今までにこの世界には居なかったのかな??恐らく、そんな気がする。
「あらまぁ、でも。。。居なくなるのは寂しいですわ。永遠に私の思い出に刻んでおきますわね」
ドンッ!!!
振動を感じた時には何かがチハヤの背中、脇腹のあたりに突き刺さっていた。
「ぐっっっ!!い、てーな。。。」
刺さった光の矢が消え、血が零れ出す。
「あらあら、私は″命中″の神。私の手から放たれたものは必ず当たるのですよ。先ほど貴方が上手く避けたと思っていた矢が戻ってきたようですわね」
「投げたら当たる、か。射的屋の天敵だな」
血は直ぐに止まる。が、竜の鎧を貫く威力とは流石アルテミスの矢だな。そういえば″乱れ打ち″なんてアビリティがあったような。。。
イヤな予感がする。
「あらまぁ、感が鋭いようで何よりですわ!」
アルテミスが両手を振りかざした。
周囲に100本の光の矢が出現する。
……多いな、こりゃ
焦りながらも冷静に魔力練る。
「あらあら、どこまで耐えれるかしらねぇ、私好みの竜の騎士さん」
アルテミスが両手を振り下ろす。
途端に、百の光の矢がチハヤに襲いかかる。
『ゴッドサンダー』
アルテミスが手を降ろすと同時にチハヤも手をかざして溜め込んだ魔力を解き放つ。
イメージは豪雨のような落雷だ。
ビシャリ!と雷鳴が轟く。
矢の本数以上の雷が降り注ぐ。
矢だけではおさまらずアルテミスにも凄まじい電撃が襲いかかる。
「つああああああああぁぁぁぁぁっっ!!!?」
神がチリチリに焦げた美の女神がいた。
「お、おのれ!おのれおのれおのれーーー!!!」
アルテミスが大砲の筒のような巨大矢を光の弓を出現させ思い切り引き絞る。
「そんなに怒ると美人が台無しだ」
黒紫の闘気を身体全体から放ち、右手をアルテミスに向ける。手の平にチリチリと炎が集まり一気に燃え盛る。
「やってやるぜ!」
『神魔炎殺黒龍砲』
右腕にヘビのように巻きついた炎が手の平から放たれる。黒炎は東洋の竜の形を模しながら大口を開き、喰らうがのようにアルテミスに飛び込んでいく。
「あ?あらら?あらー」
アルテミスは目を丸くし、惚けたように炎に飲み込まれた。黒炎の柱が天井まで燃え上がる。
ゴオォと音をたて、数秒した後に炎が消えるとそこには塵ひとつ残っていなかった。
しかし、アルテミスが炎に飲まれる前に放っていた大砲のような矢が後方から飛んできた。
完全に死角から飛んでくる矢に、反応が遅れる。
ガシッ!と両手で光の矢をつかみ抑えつける、が、神の矢は勢いを止めない。
ズンッ
「ぐ、はぁ……。」
竜の鎧を貫き、土手っ腹に巨大な矢が刺さる。
「な、なかなか執念深い神だ……女は怖いな」
力を込め黒炎で矢を包み破壊する。
が、ダメージは流石に大きくそのまま膝をついてしまうチハヤ。
「は、腹に大穴開けられるのは流石に応えるな。でも生きてるってことは、人間辞めたのは確実、か」
グフっと血を吐きながらも冷静にコメントできた。
だが、回復するまではしばらく動けそうにない。
そのとき
バチバチッ
大きな魔力を感じ、顔を上げる。
そこには先ほど極大水魔法でぶっ飛ばしたはずの、両腕の無いガイコツ神が宙に浮かんでいた。
「ひっひっひ。。。」




