美咲から龍神バウギロスへと
司は美咲に何が起きたのかと問うが……。
泣いている美咲の傍に司は駆け寄る。
「いったい……ここで何があったって云うんだ!?」
美咲をみたあと司は周囲へと視線を向けた。
祭壇が破壊され周辺は燃えたのだろうが異様なほどに草木など灰と化している。
「司……ヒクッ…………」
「美咲、何があった? それに……お前の体……」
「うっ……ヒクッ……うう……私…………どうしていいか分からない、こんな姿に……なっちゃったし」
どうして良いのか分からず美咲は、つらさの余り言葉が出てこない。
「落ち着けって言っても無理だよな。ゆっくりでいい……何があったか教えてくれ」
そう問われ美咲は、ここで何があったのかを話し始める。
「……そういう事か。美咲は龍神バウギロスに喰われそうになった。その時に能力が発現。その能力を無意識に使って自分の体内へ……」
コクッと美咲は頷いた。
「だが吸収すればバウギロスだけじゃなく美咲も消滅する。だから契約を結んで美咲の体内に龍神バウギロスを吸収し同化。それで体の一部が竜化した訳か」
「うん……ヒクッ……そうなんだけどね。司…………これから私……どう生きていったらいいか……ヒクッ……分からないよ」
「気持ちは分かる……だけど、ずっとここに居る訳にもいかない。だからと云って、その姿じゃ流石に目立つよな」
そう言われ美咲は余計に悲しくなり涙が溢れでる。
「あー……うん、そうだなぁ……何か体全体を覆う服のような物があればいいんだけど。流石に持ってないし……」
どうしたらいいのかと司は悩んだ。
すると美咲は泣きやみ表情が一変する。
「うむ……このままでは我も困るのだが」
「??……美咲?」
「済まぬ……我は龍神バウギロス。ミサキは相当なダメージを負い混乱しており真面に会話をすることができない。そうそう、お前と話がしたいのだった」
眉をひそめ司は怪訝に思い美咲をみた。
「ど、どういう事だ? 美咲の体を乗っ取った訳じゃないよな!」
「フゥー……その反応は正しい。まぁ……ミサキは無事だ安心しろ。只単に我と入れ替わっただけだ」
「そうか……それならいい。それで話ってなんだ?」
それを聞き美咲は口を開き話し始める。
「まあ急くな。その前に、お前の名前を聞きたい」
「……俺の名前は久遠司だ。それで?」
「うむ、ツカサ・クオンか。では話を進める。竜化の影響でミサキはショックを受け、この先のことを話せない。だから、お前と話をした方が早いと思った」
それを聞き司は納得し頷いた。
「なるほど……そういう訳か」
「さて……何から話せばいい? まずはミサキの能力に付いてが良いな」
少し間をおき美咲は話し始める。
「ミサキの能力……自らの体内に魔物や獣などの生き物を吸収し取り込み変身することで、その生き物の力を使うことができるようになる」
「そんな能力が美咲に……。だからバウギロスを吸収したってことか」
「うむ、そうなる。だが今のミサキは我を吸収していて能力を使えない状態だ」
右の手のひらをみると美咲は再び司へと視線を向けた。
読んで頂きありがとうございますo(^_-)O
『あーこの木を燃やしたのって、もしかして司?』…by美咲
『( ̄◇ ̄;)……火球投げの練習してて間違えてあてた』…by司
『そっか……そうだね。そういえば司はノーコンだった( ˘ω˘ )……』…by美咲
『いや……それはない!!( *`ω´)……これでもレギュラーだったんだからな。間違えて火球を木にあてたのは美咲にあたりそうだったからだ』…by司
『ホントかなぁ(¬_¬)……』…by美咲
『(^^;;……』…by司
と、いう事で……・:*+.\(( °ω° ))/.:+
では次話もよろしくお願いします(^_^)☆