第003話 とある握手会にて 〜 再会 〜 ③
『 おじさん!私との約束覚えていないの? 』
彼女にいきなり言われて私は驚いた。
" え? 約束って何?
それよりおじさんがピンと来ない。 “
暫くして… 彼女は私から離れてこう言った。
『 ん?覚えてないんだな…
私、寂しい… なんか悔しい。』と彼女が…
私は彼女に聞いた。
『 ちょっと聞きたいんだけど…
君ってもしかしてだけど○○○? 』
私は不安だったが聞いてみた。
思い当たる事と言えば… こうかな?と尋ねた。
(○○○の部分↓)
“ 私の母親の妹の子供に当たるのかなぁ?と ”
彼女は目を大きく開けながら言った!
『 そう!やっと思い出したね〜!
そうと分かれば、私との約束覚えてるよね? 』
彼女と約束してたっけ?昔の事を辿ると…
彼女が小学生の頃?保育園児?幼稚園児?
《 私、おじさんと結婚したい! 》
その言葉が頭によぎった。
私はその頃何歳だったかすら忘れていたら。
彼女が7歳歳の頃だから… 私は30代後半。
(7歳って事は小学生。)
私は彼女に聞いてみた。
『 あの、約束事ってこの事かな? 』と言うと…
彼女はマネージャーを楽屋から廊下に出させた。
『 あんまり長く話せないぞ!
時間なったら言うぞ! 』とマネージャーが言った。
『 もしかして… 私と結婚したい? 』
『 うん。やっと… 思い出したね!
私が小学生の時におじさんに言ったんだよ! 』
私は彼女が小学生の頃に言った言葉を覚えていた。
って事は20年ぶりの再会になる訳か。
彼女も27歳。だいぶ大きくなったんだなぁ…
『 まさか、私と結婚したいの? 』
『 うん。結婚したい! 』速攻答えた。
『 付き合ってもないのに? 』
『 なら、1年間交際期間作らない?』
『 そんないきなり言われてもな… 』
『 なら、私が大学院卒業するまでに付き合って!』
『 と言うと… 大学院卒業はあと半年だからその後結婚するって事になるね?』
『 そう言うことになるね!
私は早くしたい性格だから待たせないでね!』
『 そういきなり言われてもなぁ〜』
私は頭を掻きながら言った。
そうしてるうちに… マネージャーが私を呼びに来た。
『 なら、待ってるね!』と彼女は楽屋を出た。
私も楽屋を出て、
スタッフの案内のまま会場を後にした。
そして、家に帰ろうとしたその時… 電話が鳴った。
『 もしもし、私。今時間ある? 』彼女からだった。
" 今から私と2人で呑まない? “とのお誘いだった。
『 今からか?』私は自分のしている腕時計を見た。
時計の針は短針が7… 長針は12の所を指していた。
『 分かったよ!店決まったらLINEするね! 』
『 ならお願いね!』と言って切った。
私は彼女の事を考え…
中学時代の友人が都内で居酒屋の社長をしてる警備がしっかりしてる 『 魚嵐船 』って所に。
『 もしもし… 今日の夜時間空いてますか?2名なんですけど。』と私は電話越しに聞いた。
「 分かりました。お客様のお名前は? 」
『 龍雷神と申します。』と言うと…
「 少々お待ち下さい。」と
女性の人が…責任者らしき人に電話を渡した。
すると… 「 おまえか!俺だ!」と男の声がした。
それが中学時代の友人で社長をしてる彼だった。
『 何年ぶりか! 』
「 そうやな!今から時間空いてる? 」
『 おう!大丈夫!待ってるぞ! 』
と電話を切り、私は彼女に店を予約したと報告。
そして、夜8時から9時を回った。
私は友人が社長をしてる魚嵐船に到着した。
そして、ドアを開けると…
目の前には彼女が座って呑み始めた瞬間だった。
『 お待たせ! 』
「 へい!いらっしゃい!席空いてるぞ! 」
『 すまん… すまん… 』
「 こんな素敵な人を待たせて!おい!」
私は席に座り、注文しようとしたら…
『 もう、注文してあります!』と彼女が言った。
「 なぁ、お前よ!羨ましいなぁ。
こんな可愛い人連れて来てよぉ〜! 」
『 いやいや、そうでも無い… 』
すると彼女はサングラスを外し… マスクも外した。
彼と3人の従業員が彼女(彩香)を見て驚いた。
「 彩香ちゃん!!!??? 」
「 え?人気グループの総選挙1位の彩香さん? 」
「 なんで、こんな所にいるの? 」
「 おい(怒)お前!なんで彼女(=彩香)と一緒にいるんだよぉ! 」
『 なんでって言われても困るなぁ
実は、彩香とは親戚なんだよね笑ハハハハハハハハハ 』
私は困った顔をしながら、つい笑ってしまった。