第019話 LIVE配信にて❶ 〜 活動休止報告 〜
彩香のお腹が妊娠5ヶ月目(妊娠中期19周目…)。
彩香のお腹は大きくなっていた。
私は彩香を起こし、1階のソファーに座らせた。
お腹は大きく… 彩香自身歩ける状態だったが無理に動かなかった。
『 今日はLIVE配信するよ!
おじさん… 今日仕事はどうするの?行くの? 』
彩香にそう聞かれた私は迷った。
ただ、家でも仕事出来る作業があるか確認の為…
一旦、部屋に行き確認した。
(私の)部屋は汚かった。
なので、部屋の掃除をしようと… 彩香に報告した。
『 今日は部屋を掃除するかも…
終わったら、仕事する事になるから五月蝿くなる。』
『 うん、分かったよ! 』と彩香は縦に頷づいた。
『 彩香… 麗奈ちゃん。呼ぶんだよね? 』
“ あーーー!そうやったわぁー。”
彩香はそう言って叫んだ。
そして(彩香は)麗奈ちゃんに電話をした。
『 もしもし… 今、大丈夫? 』
「 うん。良いけど… 」
『 今日… LIVE配信する予定です。』
「 あ、活動休止報告するの? 」
『 うん。その予定… 』
「 なら、今から向かうね!待ってて! 」
と麗奈ちゃんは(彩香)電話を切った。
彩香は私に麗奈ちゃんが来るから、
飲み物とか何か準備しておいてと言った。
その間、彩香は今の内に出来る事をやった。
洗濯物とか(洋杯や皿など)洗い物とかを重点的に…
そして、3.40分が経過した。
玄関の振鈴が鳴った。
私は玄関の鍵を開けると…
『 こんにちは! 』と麗奈ちゃんが入って来た。
『 おじさん。ご無沙汰してます!』と麗奈ちゃん。
麗奈ちゃんは私(=黄金)の事を知っているのである。
麗奈ちゃんの父親と私は高校生の時の一個下の後輩にあたる。
麗奈ちゃんが10歳か11歳の時に1回だけ顔を合わせた事があるのだ。
『 麗奈ちゃん。元気にしてた? 』
『 はい。元気です。おじさんもお変わりなく…
父が会いたいと言っておりました。』と私に言った。
『 おう!そうか… 分かった! 』と麗奈に言った私。
靴を脱いだ麗奈ちゃん…
そのまま1階のリビングの方へ早歩きをした。
『 彩香。お待たせ! 』
と麗奈ちゃんは彩香に抱擁をした。
麗奈ちゃんは彩香のお腹を見た。
『 結構… お腹大きくなって来てるね。
彩香ちゃんのお腹は妊娠何ヶ月目なの? 』
彩香は答えた。
『 妊娠5ヶ月目… 19周目に入った。』
『 妊娠5ヶ月目って事は…
もう妊娠中期に入ってるって事か。 』
『 よく知ってるね… そっか。小説の中に書いてあるね。妊娠の事とか。妊娠後の事とか… 』
『 うん。もし、彩香が出産したら、なんか私にも手伝う事あったら教えてね。協力するから… 』
“ ありがとう。 ” と(彩香は麗奈ちゃんの言葉に)泣いた。
『 おじさん。もし、おじさんが大変でしたら、私も父共々協力させて頂きますね!』と(麗奈ちゃんが)私に言った。
彩香はソファーに居たので…
麗奈ちゃんが立ち上がり(LIVE配信の)準備をした。
『 良いよ!私がするから、彩ちゃんはそこに居てて! 』
パソコンを準備した。
そして、電源を付け… YouTubeを開いた。
麗奈ちゃんは彩香のお腹辺りに毛布を掛け…
腰辺りに枕を幾つか置き、配信出来るようにした。
彩香はおじさんが出てくるのは恥ずかしいと思い、麗奈ちゃんに飲み物を自分でお願いするよう伝えた。
パソコンもマイクも準備OK。
後は…〔 配信ボタン 〕を押すだけだ。
『 おじさーん。配信ボタン押すね! 』
と彩香の(大きい)声が私(=黄金)の部屋から聞こえた。
私は彩香達(&麗奈ちゃん)が準備をしている間…
自分の部屋を掃除していたのだ。
寝室周辺はジーパンやパンツ。読み掛けた本。
食べ残りのお菓子… それにお菓子のカスなどを手で取っていた。
映画の小冊子に学生時代の卒業 ALBUM…
小さい頃から収集している瓦落多物。
遊戯王にデュエル・マスターズカードゲーム。
子供の頃のカードゲームまで残っていたのだ。
捨てれないし、残して置きたい性分(=性格)だ。
(※ 処分も出来ないし、ゴミにもなる。)
小説や漫画も買っているので… 汚いでしょうか。
新しい小説や本を立てるスペースがありません。
まぁ、言い訳かもしれません…
自分の部屋が汚いので、どうしようも出来ません。
床が綺麗だったらRUMBAでも良いかなぁと思っている私。
ただ、床を汚くする時間が長いのか買う暇がありません。
“ 愚痴を一人で呟いてるなら手を動かしましょう。”
と誰かに言われた私。
『 えーーと。』と手を動かしながら… 掃除していた。
『 おじさーん。配信ボタン押すね! 』
と1階から2人の声が聞こえたので『 いいよ!』と答えた。
寝室と本棚の隙間から小さい頃に集めていたシールを見つけた。
『 懐かしい…… 』と心の中で叫んだ。
“ 手を止めない。” と。また誰かに言われた。
壊れ掛けていたLEGOのカケラ。小学生の時に収集していた絆創膏。
こんな所に何十年ぶりに出て来たのだ。
自分の部屋は半分ぐらい片付いた。
(※90ℓのゴミ袋2枚分を使用した。)
私は一旦、椅子に座り携帯を弄りながら休憩した。
『 彩香ちゃん。』と麗奈ちゃんは反対から声を掛けた。
配信ボタンを押していたのを彩香は知らなかった。
『 あ、ごめん。』と彩香は言った。
YouTube配信の視聴者数は2.30万人を超えていた。
『 皆さん。こんにちは…
GRT48、第10回総選挙第1位(で※)の山本彩香です。
(※爽やかな朝、ドジでおっちょこちょい)
今日は皆さんに御報告があり配信の形にさせてもらいました。』
akari「 え!何?何発表するの? 」
kazuma「 さやちゃん。何の報告? 」
minoru「 え?それって休むとかなんか休止とか? 」
minoruさんのコメントに他の視聴者が沢山コメントしてきた。
hikari「 いや、それは流石にないでしょ! 」
kazuki「 そうだ… 流石にそれはないでしょう。」
minoru「 配信の形って活動休止以外無いだろ? 」
とコメント欄を見ていた彩香は麗奈の顔を見た。
『 助けて!』と声は出てないがそういう動きをした。
麗奈ちゃんは頭を掻いて出てきた。
『 皆さん、こんにちは。
GRT48 teamG 小説家『 瑠璃 』生駒麗奈です。
今から、彩香ちゃんが大事な事を話すのでしっかり聞いて下さい。 』と彩香の隣に座った。
sakura「 あー。瑠璃ちゃんだぁー… 」
kakeru「 きりたんぽ娘ちゃんだ! 」
hiromi「 麗奈ちゃん。大事なお話って何? 」
『 それを今から彩香に発表して貰うの… 』
視聴者数は既に150.160万人を超えていた。
『 ありがとうね!麗奈ちゃん。』と言い…
少し間を空けた後…
『 私は明日から、活動休止したいと思います。』
活動休止という言葉にコメント欄が慌て始めた。
Jennifer「 NO 」
Elina「 本当ですか? 」
sériene「 彩香さん。本当なの? 」
(※ 国の言葉に書き直してあります。)
海外からの視聴者のコメントも… 沢山来ていた。
と、とあるコメントに麗奈ちゃんが言った。
「 麗奈ちゃん。彩香さんが活動休止する事を知っていたんですか? 」と10代男性の男の子だと思う…
『 そうですね!事実です… 』
「 もうちょっと活動して欲しかった。 」
「 嘘だと言ってくれー! 」
「 そんなぁー 」とのコメントも沢山。
「 私は賛成するわ!5年連続1位だとプレッシャーもあるだろうし。」
「 私も賛成… 1期生で彩香ちゃんだけ休まず活動してくれるし… 」
「 もし、彩香ちゃんが急に倒れたりしたら怖いから… 私も休むのには賛成するわ! 」と間反対なコメントも。
『 皆さん、ありがとうね!
10年間ずっと活動して、休む時期が欲しかった。
それをずっと皆に言えなくてごめんなさい。 』
「 いいよ!謝らなくても… 」
「 そうですよ!しっかり休んで下さい!」
「 俺は反対だなぁ〜〜 」
『 急でごめんなさい。
驚かせた方も居るかもしれません。
もし、何処かで見掛けたら声を掛けて下さい。』
「 えーー。俺は嫌だ!活動休止は… 」
「 いいでしょ!休ませても… 10年間頑張ってくれてるんだからさ!」
「 そうですよ!休ませてあげましょ!」
と視聴者が励ましのコメントをコメントしてくれたのだ。