第001話 とある握手会にて 〜 再会 〜 ①
私は龍雷神黄金50歳… 独身である。
偶々何日か前にとあるアイドルの握手会をインターネットで予約していた。
それが今日家に届いたのだ。
『 あ!そっか、握手会のチケット取ってたのか… 忘れてたわ! 』
私は高校の時の友人2人に言われて取ったのだ。
(友人2人もこの握手会に参加すると後日連絡来た。)
私は高校の時の友人の1人 智に電話したのだ。
「 今日、握手会のチケット家に届いたんだけど… どうすればいい? 』
「 お!遂に届いたか!
多分日付も一緒に指定してるはずだから、その日の前日に連絡するから、待ってってな! 」
おう!と言おうとしたら電話が切れた。
そして、1週間が過ぎ…
握手会前日の夜に電話が掛かってきた。
「 明日!握手会忘れんなよ!
もし遅かったら、迎えに行くからな! 」
と言って、友人(智)は電話を切り…
LINEで握手会の当日の段取りを書き込んで来た。
そして、握手会当日。
私は握手会が行われる東京ドームに到着した。
そして、10分後に友人の智と悟が私の所に向かってきた。
智「 お待たせ!行くぞ! 」
悟「 すまん、すまん、間に合った! 」
2人は先に会場に向かって行った。
私はアイドルなんか興味が無い。
そう2人には言っていたが、彼等とは正反対。
智も悟も推しがいる。彼等と違って…
そう思ってるうちに…
他のファンの人が続々とドーム中に入って行った。
「 おーい!早くしろよ! 」
「 置いていくぞ! 何してるんだー 」
と2人の声が遠くから聞こえてくる。
握手会は今日と明日の2日間。
私も友人と同じ2日間誘われていたのだが…
私だけ、今日しかチケットが取れなかったのだ。
今日250人… 明日250人。
沢山の人が色々なメンバーの列に並んでいた。
私は取り敢えず…
総選挙1位の子と2位の子と3位の子の3人。
アイドルが分からないので…
人気がある所に行けばアイドルの素晴らしさが分かる。と2人に言われていたので仕方無く。
まず、3位の子。
彼女の名前は生田恵理奈。
アイドルの紹介はまた後日としよう。
「 あれ?初めての顔ですね!
握手会は今日が初ですか? 」
『 はい… そうですね! 』
私は彼女の話し方に少し戸惑った。
彼女の出身を以前少し調べていたのでドイツ語を話してみた。
『 今日が初めてです。友人に誘われて来ました。
分からない事ばかりです。』
( Heute ist mein erstes Mal. Ich wurde von einem Freund eingeladen. Alles, was ich nicht verstehe.)(※ドイツ語です。)
彼女は驚いた。
「 お!ドイツ語出来るんですね!いつ習われてたんですか? 」
( oh! Sie können Deutsch! Wann haben Sie gelernt? )
私は彼女の問いに…
『 独学です。高校生の時からです。』
( Ich bin Autodidakt. Aus meiner Zeit in der High School. )
とドイツ語で返したのだ。
「 へぇー。そうなんですね!
もし、機会があれば是非またドイツ語でお話してみたいですね! 」
( Heh. Es ist wahr, nicht wahr! Wenn Sie eine Chance haben, würde ich gerne wieder auf Deutsch sprechen )
『 そうですね!( Mal sehen! ) 』と私は言った。
すると… "時間でーす。次の人どうぞー! “
とスタッフの人が私を出口まで案内してくれた。
友人の1人智が私の方に来た。
「 恵理奈ちゃん!どうだった?
美人さんやったろ!それにドイツ語ペラペラ。」
『 まぁな。』とドイツ語で言った。
「 え?お前ドイツ語出来てたんか!
彼女と何話したんだ?教えろや! 」
「 え。いつかドイツ語で話せたら良いなって…
ライブ終わりとか 2人の時は流石に無理だから 」
時計を見ると昼12時を過ぎていた。
『 なら、2位の子行くね… 』と私は行った。
智と悟の2人は…
「 黄金、ハマりそうな気するわ! 」
「 どうだろう!興味が無いまま趣味とか減って来そうな気するんだけどねぇ〜 」
2位の子 前川優美。
彼女は歌が上手いし踊りも上手い。
ただ握手会になる時だけ声が小さい←それが難点。
「 あれ… 見た事無い顔ですね。初めてですか?」
声が小さい。
『 そうです。初めてです!
今日は高校生の時の友人に誘われて来ました。』
『 そうなんですね…
あんまり、話す事ないですね。すいません… 声が小さくて… 』
と言っているうちに時間が来た。
「 すいません… また話せたら良いですね! 」
とその声が大きく聞こえた。手を振ってくれた。
そして、最後の一枚の握手券。
1位の子 山本彩香。
私は彼女の名前に聞き覚えがあったが…
でも何処でだったかはさっぱり記憶に無い。
親戚でアイドル活動をしてる。と言う話題も… 聞いた事が無いのだ。
そして、私は彼女の列に並んだ。
長い行列が出来ていた。
それほど人気な人なんだと見た感じでわかった。
そして、30分ぐらいして… 私の番が来た。
「 お願いします。」とスタッフに言われ、
私は彼女の個室に入り、
『 こんにちは!初めてですね! あー!』
と彼女は唖然とした顔で私の方を見て大声を出した。