第013話 アイドル恒例会議(1)
私は彩香を東大の赤門近くに降ろした。
『 おじさん。今日、学校終わったらそのまま事務所向かうから、少し遅くなる。終わったら連絡するからさ!
それまで、何処かでウロウロしてて! 』
とcafeaulaitを片手に事務所の場所を教えて貰った彩香は私(=黄金)の頬にキスをし別れた。
彩香は授業始まる1時間前まで学校内の自習室で集中した。
そして、時計を見ると… 8時前になっていた。
奈緒子と奈緒美はとある授業の為、教室に居た。
私も彼女達と同じのを受ける。
『 お待たせ!』
『 あれ?彩香… 朝居なかったよ。』
『 今まで、何処に居たの?』と2人が聞いてきたので…
『 自習室で勉強してた!』
と2人の答えに答えながら大きな欠伸をした。
そして、卒業する為に必要な単位の一つ経営に関する重要な法律についての授業を受けた。
私が必要な単位はあと10個を切る。
経営の法律の授業を終えたら、9個になる。
★ 【 経営に必要な数字 】3回
(企業会計に関する知識を指します。)
※あなたが会社を継ごうとしているのであれば、貸借対照表や損益計算書に目を通した経験を持つはずです。
会計、経理、財務の違い
決算書の作成方法
読み方を理解
簿記の勉強
簿記の検定は高校時代に幾つかの資格は取得済みだ。
決算書の作成も高校時代の時完璧である。
★ 【 会社の内側に対する経営】3回
ビジネスモデルのブラッシュアップ
従業員のマネジメント
理念の構築と共有
設備
研究開発体制の維持・管理
《 会社の内部に問題があると継続して利益を得ることができません。いざ経営に着手すると、ついつい会社の外の問題に注目しがちですが、内部を整えるのも経営に対する重要な要請です。》
従業員との会話も大事。
設備も管理大事。私が一番うっかりしてしまう重要視。
★ 【 会社の外側に対する経営 】3回
広告宣伝戦略
金融機関との付き合い方
経営者同士の交渉
投資
投資は小さい頃父にやり方を教わっている。
金融機関は私の苦手な部分。おじさん(=黄金)に聞きながら……
彩香自身もまだ経営者になるのかまだ未定だけど、いつかは社長または経営者の立場から役に立ちたい。
そう思っている彩香。
隙間時間を見つけ勉強したり、親戚に経営者や起業家。
引退したアイドルで現CEOも身近に居るので、時間がある時に聞きに行ったりしている。
そして、法律の授業を終えた。
彩香はこの後の予定が何も入ってない。
明日は3.4つの単位を受ける予定だ。
早くアイドル活動に専念したいので、今日大学近くのスタバでカフェオレや偶には炭酸系の飲み物を飲んで半日(明日の授業の予習)を終えた。
そして、学校が終わり… 彩香は事務所へ。
黄金はとある会社に向かっていたのだ。
アイドル事務所だ。私の会社もアイドル事業を立ち上げる為に小中学の時に同じ学校で、クラスも年齢も一個違うが… 事務所を立ち上げた先輩が居たので、彼の所へ行った。
『 ご無沙汰してます。』
彼に会うのは… 10数年ぶり。
高校の同窓会後のプチ居酒屋以来だ。
『 黄金!久しぶり、今日はどうしたんだ? 』
私は先輩にアイドル事業を始める事を伝えた。
『 お前の会社、事業増やして大丈夫なのか?
社員達に負担掛けてないんだろうな? 』
『 はい… そこん所は大丈夫です!
私もアイドル事業には少し協力しようかと… 』
『 あんまり、社員達には負担掛けさせんなよ!
俺やって最初の時は負担ばっかりで社員達大慌て!
今は俺も手伝ってなんとか出来てる。』
と、黄金は先輩にアイドル事業の事について話をする為、ペンとメモ帳を鞄から取り出した。
席に座り、先輩と話していると30代ぐらいの社長秘書の方がやってきた。
珈琲をテーブルに置いた。
『 ○○○(秘書の名前)、この方(=黄金)は珈琲が飲めないから… 冷蔵庫の中にある牛乳でカフェオレでも作って下さい。すまんが… 頼む! 』と先輩は秘書に伝えた。
先輩が私(=黄金)の好みを知っていたのでうるっとした。
『 お前との記憶は片隅に残ってるから好みはなんでも知ってるぞ!』と先輩は言った。
秘書は頭を下げ、珈琲洋杯を片付けた。
数分後… カフェオレが入った洋杯がテーブルの上に置かれた。
『 申し訳ありません。失礼致します。』
と言って秘書は社長室を後にした。
30分以上アイドルの事についてお話し、盛り上がった。
事務所に着いた彩香はまずスタッフと話をしていた。
20代後半の女性が言ってきた。
『 大学卒業出来そう? 』
『 はい。大丈夫です。あと単位7.8個取れば卒業出来ます。』
『 ふーん。そうなんだ!で、彩香ちゃんは何の勉強してるんだっけ?』
『 経営学部です。』
『 経営者ね。アイドル卒業したら社長になりたいんだね。』
『 んー。今の所はそうです。
でも、アイドル卒業した後に何したいかその時に違ってくるので、経営者になれば良いかなぁって。』
『 ふーん。なんかなりたい夢とか無いの?』
『 今の所は… 社長ですかね。』
『 へぇー。頑張ってね!』
笑顔でスタッフに手を振り別れた。
他の30代後半の男性とも数分話別れた。
彩香はとある空き室に入ると50人ぐらい輪になっていた。
中には(香椎)結衣や生駒(麗奈)ちゃんに(朱)桜雪ちゃん、(韓)美里ちゃんが居た。
他にも沢山のメンバーが居るが、1部屋に50人しか入る事が出来なく、リモートの形で行う事に…
『 お待たせ!』
結衣『 遅いよー!』
美里『 私は少し前に来たから大丈夫。』
桜雪『 私もたった今着きましたから大丈夫です!』
春桜『 私達は、今学校で流行ってるゲームをやってました。』
七瀬『 あーあ。私は仕事終わってから来ました。眠たいです。』
恵理奈『 私は指全体が痛いです。 』
遥香ちゃんが言った。
『 そりゃ、プロのピアニストだからじゃない?
私だって口の周りとか筋肉痛だし、なんか喋りにくいんだけど… 』
『 いやいや、プロのピアニストだから指が痛いとか言えないし… 』
『 それなら、他に何があるのかね? 』
『 身体怠いとかある? 』と沙友理ちゃんが聞いた。
『 身体怠い事も偶にあるね… 』と恵理奈ちゃん。
真希ちゃんが扉を開けた。
『 私、後でマッサージしましょうか? 』
『 あれ?真希ちゃん。休止中じゃないの?』
『 はい、休止中です。
でも、今日マネージャーさんから連絡来て、来て欲しいと頼まれました。』と七瀬ちゃんに言った。
女❶と女❸、女❺の3人。
後… 恵理奈ちゃん、他何人か手を挙げた。
菜七子ちゃんと菜那子ちゃんも…
『 私もなんか怠いです。身体が… 重たくて。』
『 肩が痛いのか… 腕が痛いのか… 何処が痛いか分かりません。どうしたらいいでしょうかね。』
“ さぁ… 分かりませんね。 ” と一斉に言った。
何も言わない女の子達も何人か居た。
菜那子ちゃんと菜七子さん…
『 私もお願い出来るかな?』と真希ちゃんに言った。
すると真緒ちゃんは… 愚痴をこぼしていた。
『 女の人は歌舞伎出来ないって… なんで歌舞伎の家に産まれたのか分からないし、こんなのおかしい。』
『 まぁまぁ。そんなに怒らないの!
いつかお父さんが許して貰えるって!
歌舞伎の世界を女の人も出来る時代にさ! 』
千霞ちゃんが真緒ちゃんの背中を押した。
千霞ちゃんが恵菜さんに聞いた。
『 そういえば… バスケの方は順調? 』
恵菜ちゃんは地元(伊勢の女子バスケチームに)のチームに在籍中。ポジションは SG。
『 バスケはイマイチかな… チームは順位落ちてってるし。』
『 応援してるよ!』と千霞ちゃんが言い…
『 ありがとうね!』と恵菜ちゃんが答えた。
『 そういえば彩香。大学院はどう?
卒業出来そうですか? 』と麗奈ちゃんが聞いてきた。
『 うん。あと単位9個。明日3.4つ取る予定!』
『 ふーん。早めに単位取得して!
アイドルに専念しないとね! 』麗奈さんが言った。
“ そうですね ”と彩香は頭を掻きながら言った。
そして、社長が画面に出てきた。
『 お待たせ!今日発表したい事が二つある。』
結衣『 なんだろうね… 』
美里『 さぁ… 何かしら。』
桜雪『 韓国とかフランスとかツアーかな?』
春桜『 今の時期にツアーって早くない?』
七瀬『 そういえば… 去年は秋ぐらいだった。今年は違うのかな?』
女❶『 確か… 去年はイギリスだったよね?』
女❷『 一昨年は、ドイツだったよね?』
恵理奈『 そうやったね。私の産まれた所。』
女❸『 そうだったね!生田先輩の故郷だったね!』
女❹『 今年は何処なんだろう… 』
美里『 今年は韓国だったりして… 』
結衣『 何年か前も韓国だったよ! 』
真衣『 フランスとかアメリカ?』
彩香『 韓国か… 5.6年ぶりだね! 』
七瀬『 あと… 行ってない国だったらロシアとかモンゴルとかメキシコ、エジプト。』
女❶『 ロシアやウクライナは危なくない? 』
女❷『 それやったら、北西から南東へ、ノルウェー、フィンランド、エストニア、ラトビア、ともにカリーニングラード州と隣接するリトアニアおよびポーランド、ベラルーシ、ジョージア、アゼルバイジャン、カザフスタン、中(華人民共和)国、モンゴル、北朝鮮も危なくない? 』
女❸『 北朝鮮危なかったら、韓国も危険じゃない? 』
そう… 今の時期はロシアとウクライナで戦争が起きているのだ。
何十年か前にも同じようなロシアとウクライナとの接戦があったらしく、関係が悪化している。
また(志願兵)死者も多く…
毎日日本の夜7時のニュースは悲しくなるはがりだ。
女❹『 最近はNEWSは酷いから、どうなるんだろう 』
女❺『 いや… 本当に。終結して欲しいね… 』
“ だよね。 ” との何人かの声。
紗綾香ちゃんがデカい声で言った。
『 エジプトだったら、ナイル川。行ってみたいなぁ!』
『 ナイル川といえば… ポワロの“ ナイル殺人事件 ” が思い出します。』と探偵ドラマが好きな女の子が言った。
『 モンゴルだったら、日本のお相撲さんみたいの…
沢山、ゴロゴロ居そうだし、気になるかなぁーー 』
『 結局は何処なんだろうね… 』
と彩香は何人かと話をしていた。
社長が画面の向こうで言った。
『 君達!話が長い。簡潔に言うと…
まず一つ目はツアーが決定しました!
今年は………… なんと、、、韓国に決まりました。
勿論、日程も決まってます!間違えないようにね! 』
美里ちゃんは喜んだ。
『 やったぁー。地元だぁ!! 』