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第090話 麗奈、サイン会にて 2人は就寝 【 第4章完結 】


麗奈は小説家として…

アイドルとは別の名前『 瑠璃(るり) 』として活動している。


今日は1日小説のサイン会である。

マネージャーの星乃(ほしの)(かえで)

アイドルの時の朱海さんは午後から来るとの事…

新作の【 (こい)百日紅(さるすべり) 】のサイン会。

簡単に言うと… 主人公の女性。百日紅(さるすべり)が恋をする話。

現在大学生で恋をした事ない彼女が初めての恋をする。

相手の男の子はモデルで俳優の宝達(ほうたつ)清隆(きよたか)

出会いはとあるカフェで偶然目があった。と言う話である。



麗奈は朝6時半起き… 電車に乗った。

マネージャーの楓さんは遅れてくると電話が来た。


麗奈は1人席に座っていると…

隣に座っていた30代ぐらい?女性が大きい声を掛けた。


「 麗奈さんですよね? 小説家の… 」

「 そうです。」

「 ファンです‼︎ お会い出来て嬉しいです。」

「 声大きい。小さい声でお願い… 」

「 あ、すいません。

 で、麗奈さん。何かイベントあるんですか?今から。 」

「 都内の本屋さんでサイン会があります。」

「 あ、行きたいです。行きたいですけど… 」

「 ですけど… 何? 」

「 何時までサイン会ですか? 」

「 1日する予定ですが… 」

「 7時過ぎから20時ぐらいまで… 」

「 20時までですか。なら仕事終わりでも構いませんか? 」

「 大丈夫ですよ‼︎ 仕事終わりでも…

 何の仕事されてるんですか?営業系?事務系? 」

「 営業です。」

「 って事は出張とかで? 」

「 はい。隣県の神奈川県で用事がありまして…

 出張の終わりならサイン会に伺えると思います。」

「 なら、お待ちしてます。」

「 【 恋の百日紅 】の本を持ってないのですが… 」

「 それはこちらで準備するので、大丈夫です‼︎ 」

「 分かりました。」

「 一応… 念の為に御名前は? 」

叶恵(かなえ)です。」

「 叶恵さんですね。お待ちしてます‼︎ 」


麗奈は東京駅に到着。叶恵(かなえ)さんと別れた。

駅から徒歩1分の《 丸善(マルゼン) (まる)(うち)本店(ほんてん) 》に到着した。

麗奈(れいな)はこの1週間の間に新作本(しんさくぼん)のサイン会を行っていた。


月曜日は… 紀伊國屋書店新宿本店

火曜日は… ジュンク堂書店池袋本店

水曜日は… 書泉グランデ(神保町)

木曜日は… 三省堂書店有楽町店

金曜日は… 一誠堂書店(神田神保町)

土曜日は… 蔦屋書店(代官山)

日曜日がここ丸善の丸の内本店である。

全て東京都内でのサイン会で。

ここ1週間の活動はアイドルより小説の仕事が優先…


麗奈は書店に着き、裏口から店内に入った。

丸の内本店の従業員(スタッフ)数人と軽く挨拶をした。


店内にはサインのブースが設置されていた。

瑠璃と言う習字の名前の紙が縦に飾られていた。


そして、7時になり… 店内にはゾロゾロと人が。

まず、麗奈の前に立ったのは40代の母親と10代の娘‼︎


(10代女性) 麗奈ちゃん!ファンです。逢えて嬉しいです。

(瑠璃) ありがとう。ここでは瑠璃って呼んで…

(10代女性) あ、ごめんなさい。

(40代女性) 瑠璃さん。直木賞と角川春樹賞の二つに…

 前の作品の本屋大賞おめでとう御座います‼︎

(瑠璃) ありがとうございます!

(40代女性) 私は特に【 ○○○○○ 】面白かったです!

 

(瑠璃) ありがとうございます。


次はの20代前半で眼鏡を掛けた…

割とガリ勉っぽい感じのシュッとした男子大学院生。


(20代男性) 瑠璃さん。僕の事… 覚えてますか⁉︎

(瑠璃) (顔を見て… )あ、君ね。

 覚えてるよ。確か同郷(秋田)の子だよね?

(20代男性) そうです。昔遊んだ記憶あるのですが…

(瑠璃) 確か… 本荘高等学校だったよね?

(20代男性) よく覚えてますね。

(瑠璃) ここにはどうして…?

(20代男性) 美乃梨(みのり)さんと巳之助(みのすけ)さんから聞きました。

 2人は用事で来れないと言われたので… 私が来ました。

(瑠璃) 白鳥(しろとり)ちゃんに滝口(たきぐち)くん。懐かしい名前!

 で、都内の大学生?大学院生?

(20代男性) 大学院生です。今現在は東京大学で…

(瑠璃) 東京大学?法学部?医学部?

(20代男性) 医師になろうかと…

(瑠璃) へぇ… 医師ね。で、新作本持ってる?

(20代男性) 3冊分。2人の分と私の分も… 良いですか?

(瑠璃) 良いよ。で、名前は白鳥さんと滝口さんね‼︎


と2人目の懐かしい名前と彼の苗字を書き終えた。

彼にはまた連絡すると言って別れた。


従業員に寄ると… 私の所に並んでいる人数。

昨日一昨日… 先一昨日に比べて70人多い(午前中だけで)

中には小説家じゃなくアイドル方面で応援してくれている子も数人居た。

10代後半の女子高生3人組。20代男性2人組が3グループ

40代女性が別々に5.6人。30代男性1人が5回ずつ。

それ以外にもファン時代で見た事ある顔のファンが30組以上。

途切れる事も休む事無く…

一人一人挨拶を交わしサイン本に瑠璃の名前を記入した。


家に着いた…

寝椅子(ソファー)で横になった黄金と彩香。紬と蓮のお襁褓交換。

彩香は乳児牛乳(ベビーミルク)を… 黄金は夕飯の準備をした。


彩香は風呂に入りながら鼻歌を…

黄金に一本の電話… 梨紅さんからだった‼︎


「 すいません。こんな時間に… 」

『 大丈夫。で、大丈夫だったの?時間。』

「 あ、大丈夫です。昼飯に会社の後輩の子とすき家に行ってました。」

『 あ、すき家ね。』

「 私の家から車で4分の所(徒歩19分)にあります。」

『 あ、そうなんだ。で、後輩の子と会ったの? 』

「 はい。会って無事に丼二杯食べました。」

『 丼二杯って梨紅さんって大食い? 』

「 大食いじゃないですが… 食べる方です。」

『 話変わるけど… 何の用? 』

「 黄金さんってアレルギーとかあります?

 アトピー性皮膚炎とかダニや花粉アレルギーは? 」

『 俺か。俺は幾つかある。同じ様にダニや花粉症。

 ピーナッツ、牛アレルギーに猫や犬も。』

「 犬や猫もあるんですか⁉︎ 」

『 あるよ。今は実家に犬2匹居るけどな笑 』

「 肌にブツブツとか出来てます? 」

『 昔はあったけど… 今は無い。なんで? 』

「 俺、皮膚科に通ってるんですけど… クリーム?薬?

 塗っても治らないんですよ。今の所で3箇所目です。」

『 3ヶ所目って事はサードオピニオンだね。』

「 サードオピニオンって良いんですかね?」

『 自分の思いが叶うまで、いろいろいな医師に相談を繰り返すなら、良いんじゃ無い?

 ただ… そこに時間を費やした結果、治療の開始が遅れるなどの不利益も考えられるけどね。』

「 ですよね。」


その後… 2時間ぐらい喋り梨紅さんとの電話を終えた。

彩香が風呂上がり後、黄金が次に風呂に入った。


昼飯は東京デパ地下で売られている…

《 叙々苑「カルビ弁当」》… なんと2,500円もする‼︎


肉の質から、タレの風味まで、すべて叙々苑の店舗とまったく同じなのがポイント‼︎

しかも、にんにくのアリ/ナシが選べるので、直後に商談やデートが控えている場合はにんにくナシをチョイスも。


そして午後13:00からのサイン会が始まった。

星乃楓さんがやってきた。午前中は出版社で仕事を…


午後からの1人目は若い10代女子高生3人。


(女高1) 瑠璃さん。大好きです!

(女高2) 【 】拝読しました。

(女高3) 私も拝読しました。それにドラマ面白かったです。

(瑠璃) ありがとう‼︎

(女高2) この【 恋の百日紅 】のドラマ化期待してます。

(女高3) 清隆さんの性格が私は好きです。

(女高1) 私も清隆さんの優しい所好きです。

(女高2) 百日紅ちゃんの女子大生になっての初恋感。

 私も恋愛してみたくなりました‼︎ この小説を読んで。

(瑠璃) あ、恋愛した事ないの?[女高2さん?]

(女高3) この子は恋愛した事が無いと言うより興味がないんです。男性に…

(瑠璃) あ、そうなんだ。好きな俳優とか芸能人居ないの?

(女高1) そういう話はいっさいした事ないですね。

(瑠璃) 是非、この本を読んで恋愛してみては?

 確か、私の本何冊か恋愛本ばかりだと思うから読んでみたら?

(女高2) 瑠璃ちゃんの本何冊か読んでみたんですけど…

 中々難しいです。恋愛ってのが… 恋愛感情ってのが。

(瑠璃) ○○さん。無理しないでゆっくりで良いんですよ‼︎

(女高2) ありがとうございます。


そうして3人と別れた。

そうして他の人たち2.30人ぐらいと新作本にサインをした。


“ 麗奈ちゃん⁉︎ ” と聞き覚えのある声がした。

麗奈が顔を上げるとそこに居たのは七海ちゃんだった。


(七海) 麗奈!ここで何してるの?

(麗奈) 七海‼︎ サイン会。新作本【 恋の百日紅 】の。

  七海ちゃんはなんでこんな所に居るの?

(七海) え⁉︎ 偶々本屋に偶然立ち寄ったらこの状況…

(麗奈) あ、そうなんだ。

(七海) さっきまで真緒ちゃんや凛音達と泊まってました。

(麗奈) え⁉︎ 泊まってたの?何処で?

(七海) 私の家で。真緒さんに真鶴さんや沙知代さん…

 久保姉妹に凜凜ちゃんに一ノ瀬さん、めいちゃんなど。

(麗奈) ふーん。他には?

(七海) 春桜ちゃんや紗綾香さんに清香さん。

 あと薆瑠璃ちゃんや梨乃茅さんに里李香さんに昭娥ちゃんも…

(麗奈) 結構居たんだね。全員泊まり?

(七海) 全員です。

(麗奈) 七海ちゃん。私の新作本購入してく?

(七海) 【 恋の百日紅 】恋愛小説ですね。

 購入しようかなぁ… サイン貰えるんだよね?

(麗奈) サイン書くよ。


麗奈は新作本に七海ちゃんの名前と今日の日付。

サインを書き終えて七海ちゃんに小説を手渡した。

七海ちゃんは本屋内をぐるぐる周回した。


19時半頃。もうそろそろ締める時間…

1人の女性が慌てて麗奈の方に走って目が合った。


(叶恵) 瑠璃ちゃん。お待たせしました!

(瑠璃) 叶恵さん‼︎ お仕事お疲れ様です。出張の方は?

(叶恵) 無事に終わりました。

(瑠璃) サイン書くよ?上のお名前聞いてなかったね。

(叶恵) あ、そうでした。(みなと)と言います。

(瑠璃) 溱って(さんずい)に中国の王朝の(しん)で良かった⁉︎

(叶恵) そうです。

 (小説の新作本を受け取り) ありがとうございます。

(瑠璃) アイドル活動の時にもし来たら声掛けてね。

(叶恵) 分かりました。この小説を持って来ます。

(瑠璃) そうしてくれると嬉しいね。


こうして… 麗奈のサイン会が無事に終了。

その時に彩香の電話が掛かってきて診察結果を聞いた。

まだ本屋には七海ちゃんも居て30分間の雑談話をして解散した。


彩香(つま)は真香さんと麗奈に診察の報告結果を電話で。

黄金(わたし)は康晴に彩香(つま)の診断結果を電話で報告したのだ。


「 黄金さん。風呂も入った事だし…

 今日1日疲れたから、寝台(ベット)で横になっても良い? 」

『 良いよ。明日からの予定は? 』

「 明日からは普通に活動するよ。アイドル活動。」

『 それにしても真香さんと麗奈に伝えたんだから、無理して歌わない様にな。』

「 分かってますって… 」

『 本当かなぁ⁉︎ 』

「 大丈夫。無理しない様にするから… 」

『 次のアイドルツアーは北陸三県らしいからそれまでに少しずつ安静にしておいてね。』

「 北陸三県って事は… 福井、石川、富山の3県だね。」

『 そう。敏幸さんに美香ちゃん、梨紅の実家がある所 』

「 でも、まだ情報には入ってないはずだけど… 」

『 康晴から聞いた。X(旧Twitter)には掲載しない様にね。分かった? 』

「 分かった。なら… 私寝るね!」

『 お疲れ様。ゆっくり休んでね… 』


と彩香は寝室でぐったり大の字で眠った。

黄金は録画していた彩香達が先に見ていたサスペンスドラマを鑑賞した。

22時頃に部屋の電気全てを消灯し… 24時前に就寝した。


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