有名グループのNo.1アイドル彩香(さやか)と結婚した黄金(わたし)

龍雷神黄金（りゅうらいじん おうごん）、50歳――。
日本有数の大企業「龍雷神グループ」を父の跡を築き上げたカリスマ社長にして、独身を貫く孤高の男。
彼の人生は、成功と責任に満ち、感情や私情を脇に置いて生きる、まさに“帝王”そのものであった。

そんなある日、取引先の関係者の誘いで、気まぐれに訪れたアイドルグループの握手会。
場違いな空気の中、彼の耳に届いたのは――
「おじさーん！」という、あまりにも無邪気な女の子の声。

振り返れば、そこには透き通るような瞳と笑顔を携えた少女が立っていた。
その名は、山本彩香（やまもとさやか）。
現役女子大生にして、国民的人気を誇るアイドルグループのエース。
500人を超えるメンバーの中から、5年連続で“選抜総選挙1位”を獲得してきた、まさに絶対的センターである。

やがて彼女は、自分が黄金の遠縁にあたる親戚であることを明かし、さらにこう告げる。
――「結婚して？今すぐ。内緒でいいから。」

まるで冗談のような言葉に、50歳の社長は動揺するも、なぜか断れなかった。
彼女の中にある“理由”と“覚悟”を知ったとき、男の人生が動き出す。

立場も年齢も違うふたりが、誰にも明かせない秘密の契約のもと、
夫婦として少しずつ心を通わせていく中で、やがてそれは“本物の愛”へと変わっていく――。

アイドルと社長。
表と裏の世界で交錯する、嘘のようで真実の恋。

これは、奇跡の出会いから始まる、
年の差30歳の“運命的ラブストーリー”である。