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最弱零鉄の使い手  作者: 綾地才人
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二章 九話 早期転入の理由

二章 九話目です。

大変お待たせしました!

それでは今話もよろしくお願いいたします。



他国のお姫様が転入して来たとの話は瞬く間に学園中に伝わった。

アランが学ぶ教室にはソフィアを一目見ようと、多くの生徒が休み時間の度に押し寄せて来ていた。

集まった生徒達はクラスメイト達と楽しそうに話すソフィアに目を奪われる。


しかし、押し寄せてきた生徒達は教室に入ってこようとはせず、彼女に声を掛けることもしようとしなかった。ソフィアはお姫様・・・学園に通う一般生徒達からすればまさしく高嶺の花だ、迂闊に声を掛けようものなら先を越された生徒達から変なやっかみを受けかねない。


しかしそんな風に在校生同士で牽制しあっている時間は長く続くことはなかった、何故ならそんなお姫様と特に仲良さそうに話す男子が現れたのだから・・・



「おはようございます。昨日振りねアラン君、闘技場での戦いは凄かったわ。改めて勝利おめでとうございます」


「あ、ああ・・・ありがとう・・・」


ソフィアからの声がけにアランは戸惑いながらも小さな声で答える、本当ならばソフィアとは普通に話をしていたいのだが、今のアランにはそれは出来そうになかった。

ソフィアと話し始めた途端、アランの背中に廊下から大量の視線が突き刺さったのだ。それが彼女のことを見物に来た他のクラスの男子連中であることは直ぐに分かった。

男たちの嫉妬が視線という形となり、次々とアランの背中に刺さる。

登校時もそうだが、こういった多くの人の視線に晒されるのはやはりいい気分ではない。


「・・・注目の的になれてよかったわね、アラン」


そのことにフレアも気が付いていたようでそう笑顔で話しかけてくる。

笑顔・・・ではあるのだが、何でだろう?フレアの笑顔がとても怖く見えるのは。


「・・・正直、こういう変な注目のされ方は好きじゃあないんだけどなぁ~」


「ごめんなさい、私が急に転入してきたものだからこんな事になってしまって・・・」


そう言ってソフィアは廊下の方へと目を向ける、それに釣られてアランの視線も後ろへと移動する。

ソフィアが見物する生徒達に視線を送ったことで、アランへと集中していた視線は一気に霧散し、ソフィアへと向けられる。

そして笑顔で廊下に向かって軽く手を振る、そんな仕草一つとっても実に絵になる王女様である。


「本当なら学園の改修工事が終わってから転入する事になっていたのですが、どうしても我慢できなくて学園に無理を言ってお願いしたんです」


「それはまたどうして・・・」


「それは・・・」


そこまで行った後、ソフィアは一度口をつぐみフレアをジッと見る。


「なっ・・・なによ・・・」


「早く転入しないと、貴方に取られてしまうかもしれませんから」


そう言ってソフィアはアランの腕をそっと抱き寄せる。


「そ、ソフィア?」


「ちょっと?!ソフィア、貴方何やって・・・」


「フレアさん、私は昨日の帰り道で行ったはずです。貴方には負けませんから、と。それを行動で示しただけのことですわ」







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