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最弱零鉄の使い手  作者: 綾地才人
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二章 三話 少しの変化

二章 三話です。

アランのクラスメイト達の中で名前が出てきているのは今のところフォルスだけですが、二章では他にも名前が結構出てきますのでお楽しみに!

それでは今話もよろしくお願いいたします。

「フォルス、今のお前の謝罪を受け入れることは出来ない・・・」


そうアランが言うとフォルスは視線をアランから外して俯く。


「・・・そう、か」


「ああ。悪いがフレアが今言ってくれたように素直にお前の謝罪を受け入れることは難しい、だから・・・」


アランはそこで一度言葉を止めフォルスへと近づく、急に近づいてきたアランにフォルスは体を硬直させる。

そんなフォルスの顔を上げさせアランは彼の目を見て言った。


「本当に悪かったと思っているなら・・・今後の、お前の行動で見せてくれ。俺にお前の謝罪の気持ちが本物だと見せてくれ」


そうフォルスに言った後、こちらの様子を伺っている他のクラスメイト達に向けてアランは話す。


「他のみんなもだ。もしフォルスと同じように俺に対する謝罪の気持ちが少しでもあるのなら、これからの行動で見せてくれ」


アランにそう言われたクラスメイト達は、暫く互いに顔を見合わせていたが無言で頷いた。

そんなクラスメイト達にアランは話を続ける。


「フレアが言ったように、もし俺からの復讐を恐れているのなら安心してくれ・・・俺はみんなに復讐なんて事をするつもりは全くない。そんな事をしても虚しいだけだからな」


「分かったよ、アラン。でももう一度だけ言わせてくれ・・・本当に、今まですまなかった!!」


フォルスはもう一度深々と頭を下げて謝ると、アランに握手を求めてきた。

それにアランは答え、二人はしっかりと握手をする。

そんな二人の様子を緊張した面持ちで離れて見ていたクラスメイト達は恐る恐る一人、また一人と今までのことをアランに謝ってくる。

そんなクラスメイト達とアランは言葉を交わす。この学園に入学して以降、フレア以外の生徒との初めての会話にアランは戸惑いながら笑顔を見せる。

今日登校中に向けられていた視線から、デムジを倒しても変化しないと思っていたアランの学園生活は、ほんのわずかに、だが確実に変化した。

アラン自身この変化がこれからいい方向に向くか、逆に今までより悪い方向に向くかは分からない。でもこの小さな変化をアランは自らの手で起こすことが出来たことが嬉しかった。


暫くクラスメイト達と話をしていると、フォルスが再び話かけてくる。


「それで、アラン・・・デムジのことはどうするんだ?今日はまだ登校していてないが・・・あの性格だ。お前への怒りで何かしらの行動をしてくるだろう」


フォルスの言葉にクラスメイト達も顔を曇らせる。

デムジとの『決闘』でお互いが賭けていたものは公開していない、それ故にデムジしたアランにした行為をフォルスを含めたクラスメイト達は知らない。


アランは本当なら『決闘』の決着が着いた昨日中に騎士団に行き、デムジに奴隷扱いを受けたことを伝えるつもりだった。

しかし重度の疲労で一人で歩くもの困難な状況であった為、昨日はフレアとソフィアに連れられ闘技場からそのまま帰宅していた。

その為デムジはまだ騎士団には捕縛されていないはず、もし昨日の『決闘』の怪我が治っているのであれば、間違いなく登校してくるだろう。そして教室で会ったアランに危害を加えてくる可能性は高い。


フォルスは今までよくデムジとつるんできた為、彼の性格をよく分かっている。だからこその言葉だった。


「もしもデムジが俺に何かしてきたら・・・また戦うさ。もう俺はやられっぱなしでいるつもりはない」


アランはそう力強く答える。それでもフォルスは心配そうだった、他のクラスメイト達も同様だ。

そんなクラスメイト達に向けてフレアは言う。


「大丈夫よアラン、皆。デムジの奴が学園に来ることは二度とないわ」










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