表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱零鉄の使い手  作者: 綾地才人
67/80

二章 二話 謝罪の真意

二章 二話目です。

新キャラ、フォルスの登場となります。このキャラは二章で結構な回数で登場する予定です。

それでは今話もよろしくお願いいたします。

クラスメイトの一人が気まずそうに話しかけてきた、デムジと一緒になってアランを馬鹿にしていた男子生徒・・・フォルスだ。

沈黙が続く教室でアランに声をかけたフォルスを他のクラスメイト達が見守る、フォルスと同じように気まずそうにしながら二人の会話に耳を傾ける。


「あ~・・・その、なんだ・・・今まで馬鹿にしてきて悪かったな」


アランに対し深々と頭を下げた後、フォルスの口から最初に出てきたのは謝罪の言葉だった。

頭を下げること数十秒後、顔を上げたフォルスはアランの目から視線を外すことなく言葉を続ける。


「俺は・・・アランが『零鉄』使いだという理由だけで今まで馬鹿にしてきた、『零鉄』が無能な鉱石なのだからその使用者であるお前も同様に無能なのだと信じて疑っていなかった、お前自身が無能であるという証拠も何もないってのにな」


「・・・・・」


フォルスから視線を外さずにアランは無言を貫く、フォルスの真意を確かめる為だ。

フォルスの言うようにアランは彼から毎日のように馬鹿にされてきた、物を投げつけられて怪我をしたこともあったし、人としての尊厳を傷つけられたこともある。

そんな人物がいきなり謝罪してきたからって、はいそうですか、と言って受け入れられるものではない。今まで受けてきた仕打ちからアランはフォルスを完全に信用できなくなっていた。


「今まで本当にすまなかった・・・謝って許させるなんて思っていない。でもーーー」


「ふざけないで!!」


フォルスの言葉が第三者の声によって掻き消される、声のする方へと教室内の全生徒の視線が向けられる。

そこには教室入口に立ってジッとフォルスを睨み付けるフレアがいた、そのままフレアは教室に入ってきてアランとフォルスの間に入りフォルスをアランから離す。


「アンタ、何?その軽い謝罪は・・・今までアランがどれだけ辛い思いをしてきたか分かってんの!?フォルスだけじゃない!!クラスの皆だってアランが強くなる為に必死で努力していたことを知っていたはず・・・そんな中貴方達は何か自分自身で努力をしてきた?なにもしてきてないでしょう?貴方達は¨『零鉄』は無能という世界の常識¨を掲げてなにも悪くないアランを馬鹿にしてきた・・・その行為は犯罪者と同じよ!!」


フォルスだけでなくクラスメイト全員に向けたフレアの言葉に誰一人として言い返すものはいない、只々俯き申し訳なさそうな顔をするだけのクラスメイトにフレアは言葉を続ける。


「フォルス、貴方が今アランに謝っている理由に謝罪の念が全くないとは言わない・・・でも貴方が謝る理由の大部分は、アランからの復讐が怖いからでしょ?!今まで散々、事あるごとにアランを馬鹿にしてきたから、当然力をつけたアランは自分に復讐しにくるって・・・」


「・・・フレア、もういい」


「でもアランッ!」


自分の前に立ちフォルスに怒りをぶつけるフレアを後ろに下げ、アランはもう一度フォルスと対面する。

フォルスはフレアの言葉がかなり堪えたようで泣きそうな顔をしていたが、それでもアランから目を離すことはなかった。

そんな彼に向けてアランは・・・


「フォルス、今のお前の謝罪を受け入れることは出来ない・・・」


そう話した。






【読者様へのお願い】

面白かった!続きが早くみたい!

など思われた方は是非★での評価をお願い致します。

評価をしていただけると作者のモチベが上がります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ