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最弱零鉄の使い手  作者: 綾地才人
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一章 六十五話 一章エピローグ

六十五話目です。

これにて一章終了となります。

振り返ってみるとかなり長い章となってしまった気がします。

さて、次回以降は二章へと突入していくこととなりますが、二章物語をもう少し詰めたい為、一週間ちょっと投稿を止めさせて頂きたいと思っています。

いつも楽しみに待って頂いて下さる読者様には申し訳ありませんが、少し間お待ちください。

それでは二章でまたお会いしましょう!!

アランが差し伸ばした手をシズクは優しく払いのけた。

シズクが悲しい顔をしたままゆっくりとアランから離れる。

差し伸ばした手は払いのけられはしたが、その行動に拒絶の感情や意志は全く感じ取れなかった。


「シズク?」


アランの呼びかけにシズクはビクリと一瞬体を震わせ後ろを向く。


「アランの気持ちはとっても嬉しいわ、それこそ飛び上がって喜びたい程に。でもそれは出来ない、私はここを離れることは出来ない。・・・離れてはいけないのよ」


「そんな・・・それじゃあ君はこの場所に・・・この何にもない白い世界に自ら残るっていうのか?!」


「・・・・・」


アランの言葉にシズクは沈黙で答える、アランはシズクの考えが理解できないでいた。

先程のアランの言葉にシズクは¨飛び上がって喜びたい程嬉しい¨と答えた、しかしシズクがとった選択は¨この場所に残る¨という正反対のものだった。


アランが次に掛ける言葉を探っていると再びシズクが話しだす。


「この世界は私にとっての檻のようなもの・・・大昔に犯した大罪を償うための場所。だから私はここからは出るわけにはいかないの」


「檻?・・・大罪?・・・シズク、一体君は何を言っているんだ?」


「とにかく、私はこの世界からは出ることは出来ないの。本当は私だって外に出ていきたいわ、でもその行為は私にとって自身の犯した罪に背を向けるに等しい。だからアランがの気持ちはとても嬉しいけれど、お断りするね」


シズクが振り返りアランへと片手を向ける、その手から光の細泡が生まれアランを包む。

細泡はアランの体へと吸い込まれるように入り込む、それと同時にアランが感じていた疲労感や疲れそのものがきれいさっぱり消え去った。


「こっこれは・・・」


「この場所はいわば、()()()()()世界。迷い込んできた選ばれた人間の怪我を肩代わりして回復させ、完治した人を元の世界へと返す」


細泡が全てアランの体に吸収されると、アランの体は輝きを放ち始める。


「こっ、これって・・・まさか!」


この光は以前、この世界を去る時にアランを包み込んだ光そのもの。

そのままアランの体は宙に浮き、意識も朦朧とし始める。


「アランには悪いけれど、この場所と私についての記憶に封印を施させてもらうね・・・」


「シズク?!一体何を・・・」


「さよなら、アラン・・・貴方の気持ち、本当に嬉しかったわ・・・ありがとう」



「・・・ん?」


ベットの上で目が覚める。

上半身を起こし自室のカレンダーを確認する、昨日の日付部分に大きな赤丸と決闘の文字が書かれている。


「そうか・・・昨日デムジと『決闘』をして・・・疲労で上手く動かない俺はフレアとソフィアに運んでもらったんだっけ」


ベットから降り体を動かす。

昨日あれだけ必死に戦い、一人でまともに動けないまで溜まっていた疲労はきれいさっぱり消えている。


「一晩寝ただけでここまで回復するなんてな、自分の体なのに驚きだよ全く」


そう小言を言いながら身支度をし、時計を見ればもう登校する時間が近づいていた。


「やべっ!・・・もうこんな時間かよ!?」


アランは鞄を持って部屋を後にする。

学園には正直行きたくはないが、形だけでも卒業はしておきたい。

両親に挨拶をしてからアランは学園へと走って向かった。


【読者様へのお願い】

面白かった!続きが早くみたい!

など思われた方は是非★での評価をお願い致します。

評価をしていただけると作者のモチベが上がります。


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