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最弱零鉄の使い手  作者: 綾地才人
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一章 六十三話 王の集いとは

六十三話目です。

一章残りあと僅かとなってきました。もう少しお付き合い下さい。

それでは今話もよろしくお願いいたします。

王の集い(アトラミス)

約千年前に開かれたその会議は、今や多くの書物や歌となって現代にまで語り継がれる伝説となっている。

魔物が突如として大陸に現れ、圧倒的な力で人々を惨殺しながら勢力を拡大していた最中に王の集い(アトラミス)は行われたとされている。


しかし、その会議で実際に何が討論されたのかは公にはされておらず、今やその内容を知るのはごくわずかな者達だけ。大陸で今の時代を生きる多くの人々は真実を何一つ知らない。

ただ間違いなく言える事があるとすれば、王の集い(アトラミス)開催以降・・・魔物の進行は完全に止まり、人々が魔物を凌ぐ力を手に入れて討伐を始めたということだ。


力を手に入れ、魔物討伐に乗り出した人々は次々と魔物を屠っていった。

王の集い(アトラミス)を行った四つの小国、現代の四大国は団結して戦い始め、それは千年後の今まで続いてきた。


しかし魔物の討伐を始めた当時、その数は無限といってもいい程に増大してしまっていた。

それ故に千年後の今でも魔物は存在し、人々へと被害を出し続けている。


「・・・しかし、開催しても大丈夫なのでしょうか?もし()()にそれが知られでもしたら・・・」


ソフィアが不安そうに父に聞く。


「私もそれを一番心配しているのだ・・・他国の王を信用していないわけではない。だがこういった話は広まりやすいからな、念には念を入れたいのだ。王の集い(アトラミス)の開催は()()の耳には決して入れてはならない。だから・・・」


そう言うとエリックは一度姿勢を正し、ソフィアに向けて威厳のある声を張り上げる。


「ライフィール王国第二王女、ソフィア・アスク・ライフィール!ライフィール国王として命ずる!今話した内容は決して他言はするな、命に代えても許可なく口から出すことは許さん・・・よいな?」


「はいっ!!」


父の出した王命をソフィアも姿勢を正し受け入れる、その顔は決意に満ちたものだった。

父と同じようにソフィアも王族の一人である為、千年前に王の集い(アトラミス)で何があったのかをソフィアは知っていた。

千年の時が経っている為、ライフィール国室に伝わる王の集い(アトラミス)の内容に多少の違いはあるのかもしれない。それでも()()が実際に存在しているのは確かだ、ならば今回の王の集い(アトラミス)開催は何が何でも秘密裏に行わなければならない。


「私はこちらの仕事を大急ぎで片付けてからファーネリアへと向かうつもりだ。そしてファーネリアではお前には会わないでいようと思う、どこで()()が聞き耳を立てているか分からないからな。」


「わかりましたわ。ですが何かあったら連絡をしてくださいね、いつでも駆けつけますから」


娘のその言葉に顔を崩してエリックは笑顔を見せる。


「・・・さて、今日呼び出した理由は以上だ。ソフィアよ、お前にとっては初めての留学だ。戸惑う事もあるだろうが、精一杯楽しみなさい。・・・ではな」


光枠に映っていたエリックの姿が消える。

ソフィアは魔法を解除し、部屋の窓から外を見る。

外は黒一色に染まり既に深夜であることを告げている。ソフィアは大きく深呼吸をした後、風呂に入ってから眠りについた。

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