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最弱零鉄の使い手  作者: 綾地才人
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一章 三十九話 閑話 緊急招集

三十九話目です。

今話より少し閑話?を挟みます。二、三話程度を予定しております。

それでは今話もよろしくお願いいたします。

アランが退院して二日後の昼過ぎ、クライブはファーネリア国王の居城であるアルセント城に来ていた。

クライブはアランが退院した翌日に退院し、シルヴィアや他の騎士達と魔熊の件について事務処理をしていたのだが、そこに王家から緊急招集の手紙が届いたのだ。手紙には『騎士団団長は大至急アルセント城に登城せよ』としか書かれておらず、理由は全く分からなかった。


今クライブは城中の謁見の間という部屋に片膝を付き、平伏して王の到着を待っていた。その顔は緊張しているのが見て取れる。

クライブは王国騎士団団長という肩書を持っている為、王城に来たことは何回かあるが、緊急招集という形で呼び出されたことは今までなかった。しかも、なにも分からない状態で登城したら、宰相からいきなり国王と謁見しろと言われたのだ、緊張するなという方が無理がある。冷や汗を掻きながら暫く平伏していると、国王が謁見の間に到着して上座の椅子に座った。


「・・・面を上げよ」


威厳のある国王の声に、クライブは従い、顔を上げる。

ファーネリア王国国王 バーディ・ゼム・ファーネリア

齢70を超えるが、足腰がとてもよく即位以来大きな病気になったことが無い為、健康王という名で国民から親しまれている王だ。白い口髭を首元まで伸ばしており、その姿とカリスマ性も相まって賢王なんて呼ぶ国民もいる。


「急な招集ですまなかったな騎士団団長・・・報告によると数日入院していたそうだが、体はもう良いのか?」


「はっ!!おかげさまでもう完治しております。・・・それで、今回の緊張招集の件ですが、私にどういったご用件でしょうか?」


「今からそれを話すが・・・今暫く待て」


そういうと国王は隣に控えていた宰相に指示を出し、護衛や侍女を部屋から退出させる。謁見の間に残されたのは国王、宰相、そしてクライブの三人のみとなった。


「ではクライブ騎士団団長、今から貴殿を招集した訳を話すが・・・これは緘口令に当たる内容となる、心して聞いてくれ」


クライブに更に緊張が走る。国王が緘口令を敷く程のことだ、重大な話であることは間違いない。


「・・・了解しました。」


「うむ・・・だがその前に貴殿の他にこの場に呼んだ者がおる、その者を紹介したい」


国王がそう話すと、宰相が一人の女性を連れてくる。煌びやかなドレスを身に纏うその女性をクライブは見たことがあった、それも最近のことだ。アランの病室を訪ねた時傍にいたアランの母親・・・カスミ・ホークだった。


「三日ぶりですね、クライブ騎士団団長殿・・・お元気になられたようでなによりです」


連れてこられたアランの母親は両手でドレスの裾を持ち軽く会釈する、その振る舞いは貴族の挨拶そのものだった。


「は?・・・え?・・・か、カスミさん?何故この場に?」


「紹介しよう、彼女は私の娘の一人。カスミ・フォン・ファーネリアだ」


アランの母親の登場に戸惑うクライブに国王はそう告げた。






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