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最弱零鉄の使い手  作者: 綾地才人
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一章 三十四話 アランが語る真実

三十四話目です。

ファーネリア王国・スピタリア王国以外の国に関してはもう少し内容が固まってから話に登場させたいと思っていますので少しお待ちください。

それでは今話もよろしくお願いいたします。

「・・・フレアと喧嘩別れして森の奥に入りこんだ俺が見たのは・・・魔物に喰われているスピタリア王国の騎士団でした」


そうアランが話を始めると、病室にいるクライブ、シルヴィア、フレアの三人は驚きの声を上げた。両親の二人も驚いてはいたが、黙って話の続きを求めるかのようにアランを見つめていた。


「・・・魔物が喰っていたのは本当にスピタリアの騎士だったのかい?」


「それは間違いありません、彼らの鎧には雨の雫の模様が彫られていましたから」


騎士団の鎧はそれぞれの国で様々な違いがあるが、代表的な物が鎧に彫刻されている紋章だ。

紋章の数は大きく分けて五種類、アイフォウル大陸にある五か国の数と同じだけあり、五つの紋章はそれぞれの王室の家紋にもなっている。例えば、ファーネリア王国騎士団の紋章は炎のマントを模したものになっている。


「・・・他国の人とはいえ、騎士団の人達が魔物に喰われているのを目撃した俺は恐怖しました。どの国でも騎士団員は猛者の集まりですから。それで俺は、なんとか隠れてその場をやり過ごそうとしたんですが・・・魔物に見つかってしまい、そのまま戦闘になりました。森を燃やした炎はその時の戦いによるものです」


そこまで話をすると、アランは一旦話を止めた。

アランの話を聞いていたクライブは顎に手を当て暫く黙っていたが、考えが纏まったのか、シルヴィアに指示を出し始めた。


「なるほどな・・・まさか他国とはいえ騎士を何人も喰らうだけの魔物がシレミの森にいたとは・・・これは一刻も早くその魔物を討伐しないと、我が国の市民にも被害がでるな。シルヴィア、頼めるか?」


「お任せを団長!大至急その魔物の討伐隊を編成し、討伐へと向かいます!」


「待ってください!討伐隊は必要ありません」


病室を飛び出していくシルヴィアをアランが止める。シルヴィアがアランに「何故ですか?!」と語気を強めて聞いてくる。


「その魔物はもうあの森にはいません、いったでしょう?戦闘になったと。その魔物は俺が倒しました・・・自分でも未だに信じられないですけど」


そう自嘲気味にアランに言う。

病室にいるアラン以外の人たちはその言葉に沈黙する。無理もない、騎士団を殺戮した魔物を一般市民のアランが一人で倒したというのだから。ましてやアランが『零鉄』だと知っているフレアとアランの両親は、心底びっくりしたことだろう。

沈黙が続く中、アランは話を続ける。


「俺を助けてくれた騎士団なら現地で見て知ってるでしょ?森を燃やす何処か異常な炎を。あの炎は俺が出したものじゃない、魔物が・・・イービルグリズリーが使用した魔法によるものなんです」


「!!ッ・・・特殊個体(イレギュラー)か!!!」



クライブの大きな声が病室に響いた。







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