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最弱零鉄の使い手  作者: 綾地才人
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一章 三十三話 クライブの謝罪

三十三話目です。

一章も中盤に入りつつあります、デムジとの決闘はまだまだ先になりますが、どこかのタイミングでもう一度登場させたいと思っています。

それでは今話もよろしくお願いいたします。

クライブが深々と頭を下げ、話し出した。

自身が騎士団団長であること、フレアから騎士団がアランの捜索願を受けたこと、捜索開始までかなりの時間がかかってしまったこと、その理由は騎士団内の意見の食い違いが原因であったこと等を始めから順を追って説明してくれた。クライブの隣でシルヴィアが説明の補足をしてくれていたおかげもあり、アランや両親はクライブの説明をスムーズに理解できた。

クライブは説明を終えると、再びアランを見て謝罪をしてくる。


「我々がもっと早くに君の捜索を開始できていれば、君が大怪我をする前に助けられたかもしれない、もっと早くに病院に運ぶことができたかもしれない・・・今回アラン君が生死を彷徨った原因は騎士団団長である私の責任です。」


「頭を上げてください団長さん、貴方がそこまで謝ることはありません、今の説明でそれがよくわかりました。それに、そもそも一番の原因は騎士団ではなく不用心に森の奥まで入った俺ですし、怪我をしたのも俺の行動が招いたことです、俺を救助して病院まで運んで治療を受けさせてくれた貴方達には感謝こそすれ、不満なんて全くありません」


「・・・ありがとう、アラン君。今後はこんなことがないように、しっかり団員と話し合っておくよ」


「はい。クライブさん、今回は助けて頂いてありがとうございました。騎士団の方々にもそうお伝えください」


そう言ってアランはクライブに握手を求めると笑顔で応えてくれた。これで騎士団のアランへの謝罪は終わったが、クライブはまだアランに聞きたい事があるらしい。


「今話した通り、私は君を助けることができたが、私が見つけた時には既に君は大怪我を負っていた。私はなぜそんな大怪我を君が負ったのかが知りたいんだ」


「・・・・・」


「あの時のシレミの森は異常だった。周囲は炎に包まれ、魔法で防御をしないといけなかったし、なにより人のバラバラの死体を私は目撃したんだ。それも数人ではない、数十人もの死体があの森にはあった」


死体を見つけたというクライブの言葉にフレアやアランの両親はかなり驚いていたようだが、黙って話を聴いていた。シルヴィアはこの話を既に知っていたらしく、表情を変えずに様子をみている。


「生死を彷徨うような怪我を負ったことを思い返すのは酷かもしれないが、どうが教えてほしい。あの時の森の状況を見れば、何かがあったことは間違いないんだ、決して見逃してはいけない重要な何かが」


クライブの言葉にアランはしばらく沈黙していたが、大きな溜息をするとゆっくりと話しだした。


「・・・フレアと喧嘩別れして森の奥に入りこんだ俺が見たのは・・・魔物に喰われているスピタリア王国の騎士団でした」


「「「なッ!!!」」」


クライブ、シルヴィア、フレアがアランの言葉に驚きの声を上げた。




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