一章 三話 フレアの怒り
三話目です。
よろしくお願いいたします。
アランを斬ろうとしたデムジを吹っ飛ばしたのは赤髪の少女だった。
少女はデムジを睨みつけながらアランの元へ駆け寄ってくる。
「大丈夫!?アラン!!」
駆け寄ってきた少女は、デムジから目を離さずに心配そうに声をかけてくる。
綺麗な赤くて長い髪をなびかせ、ルビーで作られたレイピアを構えながらまだ倒れて起き上がれないデムジを見据える
「……ありがとうフレア。助かったよ」
自身を守ってくれた少女にアランは感謝する。
しかし、また助けられたアレンの心境は複雑だった。
「邪魔するなよフレア!てめぇには関係ねぇだろ!」
「関係あるに決まっているでしょ!アランは私の友達なんだから!それに友達じゃなくたって襲われている人がいたら助けるのが当然よ!」
フレア・アーネスト
実力者が多いレギルス学園のなかでも屈指の実力を誇る『ルビー』の刻印石の使い手だ。
炎魔法を使った広範囲攻撃は一級品で、学生の身でありながら騎士団のスカウトがきたほどだ。
さらにその綺麗な容姿から男女問わず人気があるため、【炎姫】なんて呼ばれていたりする。
「これ以上アランを馬鹿するなら私があなたの相手をしてあげるわ!ただし、アランを傷つけようとしたあなたに対して手加減するつもりはないからそのつもりでね」
そう答えながらフレアはとびっきりの笑顔をつくる。だがその裏には怒りが込められていることはあきらかなことはアレンにもわかった。
「うるせぇ!『零鉄』のそいつが俺様に逆らってることのほうがおかしいんだよ!」
デムジが唾を吐きながらアランを睨み叫んだ
フレアが相当怒っていることをデムジは気づいていなかった。
デムジにとって自分より格下の相手は駒や道具であり自分が強くなるための踏み台としてしかみていない。
それが正しいのだと信じて疑っていない。
「フレア!おまえは俺様と同じ『ルビー』だろ!なんでアランみたいな無能の味方をするんだよ!」
「何度も言わせないで、アランは私の友達よ!『ルビー』とか『零鉄』とかは関係ない!そんなことでアランを馬鹿にする貴方と一緒にしないで!」
「『零鉄』みたいな無能は俺様にこき使われる奴隷でいりゃあいいn・・・」
〖ドッッッッッッッッカァァァァァァァァァァァァァァァァン〗
デムジの横で大きな爆発が起こった。
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