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雲浮く青色

作者: 尾木右冗

河原の雪みたいな白鷺見て泣いた

変われない見たくない自分を見て鳴いた


心臓と肺が持ち上げられ

学校に行かなかった

画面の前で

椅子に座って一日が過ぎ


青い空が離れて行く

雲が重なる光


嗚呼、河原の

淀みみたいな鴨を見て泣いた

分からない分かりたくない自分を見て鳴いた


青色の空が赤になる

降りて刺すような町の光

感じて


柱は雨に濡れた

ベルトを巻き付けた

滞っているだけの日常なんて

通りすぎる人も気にしてなくて


ライターの光を見て

落ち着かせた

河原で「死」を見て走った

この青い空が降りてきた夜

次の瞬きはぶれる自販機で


背を掴む青色

目を刺す青色

口を塞ぐ青色

何も無い青色


ボトルはどこかに落とした

僕はまた歩くんだ

街灯のあるところをめがけて走った


白鷺はずっと白いままだけど

だけど

白い先は目も白い

先は分からない

明日詩を書き

そのために今日生きよう


白の有る青色

時間を無駄に過ごしてしまった時の空虚感を表現したかった。

「こんなことしていていいのか」と自分が思うとき、肺を持ち上げられたような感覚がする。

柱、ベルト、ライターのあたりは自殺志願の意味で、過去の私の経験でもある。

青い空が、地面にすごい密度で降りてくるから黒。

最果タヒさんの詩集みたいだが、意識していたのはどちらかと言うと「目が明く藍色」の方。

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