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INVADER  作者: 青髭
三大迷宮編
44/90

謎解きはランチの後で

新年明けましておめでとうございます。

今年ものんびりと書いていく予定です。

年末は異世界の設定やナオヤをどういった方向に持っていこうかとか考えていましたw

四人とも休憩を終え、再び探索を開始する。

道中は他愛のない話をして進んだ。

具体的には昼食話しをしました。

ジャーフルはカップ麺、ナオヤはコンビニ弁当、紫鬼は自炊、クロウはエネルギーゼリーといった内容だ。

みんなの生活が見えた気がする。


ともあれ先に進んでいくと階段を発見する。

本来なら迷わずに上がるのだが今回は少々事情が違った。


「分かれ道っすね…」


そこには三つの階段があったのだ。

現実ならそれは上階への道だが此処は仮想現実なのだ。

要は何でもアリなのである。


「もしかしなくても罠だろ」


皆が紫鬼の言葉に頷く。

これは謎解きだろうか?

しかしここまでの道中にそれらしき物は何もなかったはずだ。


「どうする、一度この階をくまなく探すか?」


「それがいいかもな」


クロウの提案にナオヤが賛同する。

紫鬼もジャーフルもそれしか無いと思い賛同する。

とりあえず来た道を引き返しながら横道に逸れたりして散策を開始する。


「四十層であんなのがあるってことはやっぱりここが折り返しってことで良いのかもな」


「そうっすね、それにしてもやっと半分っすかー」


紫鬼が皆に喋る。

確かにその可能性は多いにある。

いや、そうと見て間違いないだろう。確信はないがそう思えたのだ。

この迷宮(ダンジョン)は八十層なのだ。

何が待ち受けるのかは分からないが楽しみである。


しばらくしてマップの右端に到着した。

そこは壁があり通行止めになっている。


「宝箱だ」


そこには宝箱が置いてあった。

いつもなら罠に警戒しつつも開けるのだがここに置いてある宝箱に、一同は慎重にならざる負えなかった。

理由は簡単だ。

普通の宝箱には種類がある。

銅色、銀色、金色、白銀色、虹色と右に行くほど内容が豪華になるといった具合だ。


しかしここにあるのは違った。

ゴツゴツした岩でできた宝箱、いや、ただの箱かもしれない。

その迷宮(ダンジョン)固有の宝箱ではと思う人もいるだろうがそれは無いとナオヤと紫鬼とクロウは思った。


理由は三人とも同じで前に潜った迷宮(ダンジョン)で見たことがないからだ。

ここだけ特別だったとかならもう致し方ない。

そのときはそのまま中身だけ頂いて引き返そうと思う。

ナオヤは宝箱に手をかける。


「開けるぞ」


ナオヤはゆっくりと宝箱を開けた。

警戒は虚しくなにも起きなかった。


「ナオヤさん、何が入ってたんすか?」


ナオヤは宝箱の中身を取り出して三人に見せる。

ナオヤの手には折りたたまれた紙が入っていた。


「それは?」


「紙?」


「とりあえず開くぞ」


「…暗号か?」


「俺には落書きにしか見えないが…」


紙には三つの円と蛇の絵が描いてあった。

確かに暗号っぽい。

少なくともこの状況で紫鬼の言うように落書きだということはないだろう。

断じてな。


「ジャーフル、クロウ分かる?」


二人共紙をまじまじと見る。


「あれじゃないっすかね、この三つの円はさっきの階段を表してるんじゃ」


なるほど。

それは確かにありそうだ。

三人ともその意見には賛成といった感じだった。

ではその下に描いてある蛇はなんなのだろうか。


「うーむ…蛇、スネーク、サーペント…」


ナオヤは紙に描かれた子供でも描けそうな蛇を見ながら考える。

円三つに蛇、何を意味しているのだろうか。


「単純に考えてみましょうよ、蛇は左向きに描かれてるっすから一番左の階段が正解なんすよ!」


「安直過ぎだろ」


紫鬼にツッコミを入れられる。

確かに安直だが試してみてもいいかもしれない。

ここで立ち止まっても徘徊するモンスターか、壁、床、天井から出てくるモンスターの餌食になるだけである。

行動あるのみだ。

そして左の階段を上がった四人は四方から噴出する炎によって丸焦げにされましたとさ。

ナオヤ達は一層からやり直すことになったのだった。

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