説明は大事です
ということで、直也は決定を押す。
するとデッサン人形のような見た目だった体は先ほど作ったリザードマンの姿へと変わっていった。
試しに手や足、指や尻尾を動かしてみる。
問題なく動くようだ、尻尾は少し違和感があるがその内慣れていくだろう。
と、思っていると目の前にウィンドウが現れる。
なになに、世界観の説明ですか。
『このゲーム、アウター・オブ・エデンは楽園から落とされた各種族が誰が先にこの世界の上にあるエデンにたどり着くかを競うRPGです。』
ちゃんとストーリーが用意されている。
これはレベルが安全圏に行ってからやればサクサク進むので後でやろう。
次は街についてが書かれている。
『街には様々なNPCが居ます。彼ら彼女からクエストを受けて報酬を貰うことが可能です。他にも神殿内の掲示板からも受注は可能となります。』
『神殿では初期職業の選択が可能となります。初期職業は全部で5つ、戦士、魔術師、僧侶、泥棒、学徒があります。職業はレベルがあり一定のレベルに達しますと上位職への転職が可能となります。他にも特定の条件下で獲得できる職業もございますのでチャレンジしてみてください。』
職業がいっぱいあるのはいいことだ。
5つしかないのであれば最初に選ぶのは多分戦士だろう。
『街では他に様々な建物がございます。宿屋、武器屋、防具屋、道具屋、鍛冶屋などが基本で、他の街では変わったところもあります。』
まあ、普通だな。
他の街ではってところは引っかかるけどね。
『フィールドでは様々なモンスターが襲ってきます。気をつけてください。他にもランダムで不定期にダンジョンが現れます。階層はランダムで、ダンジョンボスを倒せばレアアイテムが得られます。率先して攻略してみてください。』
迷宮攻略者ってなんか良い響きだよね。
もちろん率先して攻略していく所存です。
『以上で簡単な説明を終わります。長い時間お付き合いいただきありがとうございます。』
これで説明は終了したようだ。
個人的にはこういうのは嫌いじゃないので問題ない。
寧ろ大事にすら思っている。
たまにいるのだ、説明書すら読まないくせに操作方法がわからないとか言ってクソゲーって言う奴らが。
『それでは、アウター・オブ・エデンの世界をお楽しみください。』
そのテキストと同時に視界が切り替わっていく。




