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INVADER  作者: 青髭
プロローグ
13/90

迷宮攻略中

迷宮内へ入ると3人体が緑に淡く光った。

突然のことに驚きつつも視界の体力ゲージが完全回復したことで、それが回復だとわかった。

ライジオが腕を組む。


「これも応急処置なのかねぇ?」


「いいんじゃないですか?」


「これなら不安は多少消えたしね」


迷宮の中は神殿の名に相応しく、見ているだけでも楽しめる。

しかし今は攻略するという目的があるので進む。

1階は何事も無く、階段が奥に有るだけだった。


「…もしかして敵居ない?」


「最初だけでは?」


「だろうな、1階は自動回復が施される回復部屋ってとこだろう。試しに次の階層で実験をしてみよう」


3人は階段を上がる。

視界が一瞬だけ光り、次の階層が映る。

そこには迷宮(ダンジョン)というだけの物があった。

眼前には人5人が横に並んで通れる道が存在していた。

遠目に見ても入り組んでいて、ここからがスタートだと言わんばかりの雰囲気を漂わせていた。

自然と緊張が走るがそれを無理矢理押さえ込む。


「じゃあ、実験だ、内容は簡単ナオヤが俺を攻撃するんだ」


「いいのか?」


「実験だからな、殺すなよ?」


ナオヤは木の剣をライジオに向けると軽く切りつける。

切りつけたと同時に切り口に-28と表示される。

ライジオの体力ゲージが減る。

このまま棒立ちでもしばらく待てば回復はするが、実験なのでそうはしない。


「では戻るぞ」


ナオヤ達は1階に戻る。

するとライジオだけが緑に淡く光った。

実験は成功だ、1階は回復部屋で間違いない。

再び2階に戻るとライジオが辺りを見渡す。


「迷宮内が変化するということもなさそうだな」


それも実験の内に入っていたのかとナオヤは驚いた。

確かに中には道が変化する迷宮もあるかもしれない、しかし、少なくともこの迷宮は変化しないとわかっただけでも十分だろう。

再び気を引き締めて歩き始める。

とりあえず壁に当たるまで真っ直ぐに進む。

しばらくしてモンスターに遭遇する。モンスターの数は1体、名前を確認すると『コボルト』Lv.5と表示された。

木の槍と木の盾を装備しているので職業は戦士と推測できる。

残念なことは敵のレベルは分かっても職業のレベルはわからないことだ。

まあ、相手のレベルより離れていることはないので大丈夫だろう。

まあ、1つ注意することといえば。


「盾には気をつけてください、戦士のアビリティ防御の構えがありますから」


「どういう効果なんだ?」


「盾で攻撃を防がれた時に耐久値が+30されます」


「なるほどな」


「まあ、ここは自分がいきますよ」


紫鬼が前に出る。

杖を構えるとアビリティを唱える。


「ファイアショット!」


紫鬼の杖の先端に拳程の火の玉が現れると大きさが3倍になり、まだこちらに気づいていないコボルトの側面に直撃する。

コボルトは悲鳴をあげて転がる。

倒れる時に-10と出ていたのが見えた。


「紫鬼、ファイアショットに魔力はいくつ使った?」


「60」


つまりは耐久50なのだ。

ファイアショットや他の属性のショットはマジックショットと違い、威力の増減が可能なのだ。

消費が10なら威力20、消費が20なら威力40といった感じである。


そして1つ致命的な問題が発覚した。

現状、魔力を回復するアイテムが無い為、乱発ができないのだ。

時間を待てば回復するがそんなに時間はない。


結論からすると前衛であるナオヤが頑張るしかないのだ。

勿論、杖で殴ることも可能ではあるが。

とりあえずコボルトは片付けました。

経験値ご馳走さまでした。微々たるものだけど今は本当にありがたいです。


進んでいく間にまた2匹にコボルトに出くわすがこれもなんとか撃破。

もう少しでレベルが上がりそうです。

壁に当たったので次は左に行きます。理由はありません。

ライジオ曰く、勘だそうです。

まあ、結局どっちかには行く事になるのでどっちに行くか迷って時間をロスするよりかは格段に良いと言える。

そしてそれが当たった様で、階段を発見しました。


3階に着きました。

内装は2階と変わりません。

今度は適当に徘徊してみます。理由としてはここでレベルを上げて4階に行こうとなったからです。

先ほどの階層では計3匹しか遭遇しなかったのでこうなりました。

新しい敵は出なかったがコボルトが約10匹出てきたので3人ともまたレベルが上がりました。

それとコボルトがコモの実をいくつか落としてくれたので安心です。

木の盾が落ちてくれればもっと嬉しいです。


4階への階段を発見、しかしもう少しレベルを上げてからということで通り過ぎました。

しばらくコボルトと戦ってナオヤ14、紫鬼13、ライジオ15となった。

いつの間にかライジオに近づいていた。

これで安心できるとライジオが言っていたので上手く調整していたのだろう。

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