カーオズシ
基本となる形は人型なのだろう。
二足歩行で男女の身体的な差もあるようだ。
町並みはどうだろう。
文字は些か読めたものでは無いのだが、割と綺麗に整った町並みで日本的な民家や欧米的な作りの家、高層ビルなどがごちゃまぜに連なっている。
うん、まだ大丈夫…まだ…
目の前の大きな道。
舗装はされており、現代日本の道路、国道のような大きな道の真ん中で…
二足歩行の人型の、顔だけサメの化け物がすごい血まみれで何か食べてた。
それを目にした瞬間俺は扉を閉じる。
「え?何今…え?」
恐怖に足が竦む。
俺は見てはいけないものを見てしまったのか。
いや、確実に見てしまった。
だっておかしいでしょう。
あんな道の真ん中で血まみれで捕食に明け暮れるサメ?見たいな生き物。
意味がわからん。
だが人間の好奇心と言うものは怖いものほど気になるもので。
また扉を開けてみる。
よくみたらそれは捕食ではなく、串に刺さった生の豚を丸かじりしてる姿であった。
「いや、火通さないとお腹壊すじゃん…」
またも訳のわからないことを考えながら、俺はなんとなく安心して…
これで安心出来るくらいには俺の気も狂っているのだろう。
狂った勢いのままサメに話しかけてみる。
「いやー美味しそうに食べてますね。それにしてもここってどこなんでしょう?」
「おうにーちゃん。お前ここは初めてか?ここはカーオズシ、山と海の幸に恵まれた自然の神、ジフ様の領土よ。」
…
HAHAHA
ワタシ ソンナクニ 聞イタコトナーイ
…
認めるしかないね。
初めまして異世界。
ここから俺が髪を切っていたはずの世界から、神を斬る世界での生活が始まる。