扉を開けて
あたりを見回せば、いままで何気なく使っていたレザーが腰ほどの大きさの鎌のような形に変わり、腰に着くシザーケースは本革の…これはなんといえばいいのか、4本の刀を刃を綺麗に並んで入れれる鞘のような物になっている。
コームはサイズは大きくなり、何故か刃先がとてつもなく鋭利になっているもののまぁコームの形をして腰のケースに入っている。
腰の周りに武器のようにグルッとコームと元鋏達が並び、どれも見たことも無いはずなのに何故かとても昔から付き合ってきた友のような感覚に陥る。
先ほどまでいた美人な触手さんは、結局喜んで帰って行った。
驚いたのは、何故かお金ではなくよくわからない石のような物で支払いをしていったこと。
…この石なに?
よくわからないまま受け取り、どうやらお釣りはでないようでそのまま俺は石を渡され、やっと落ち着いて周りを見渡せるくらいの余裕は出来たわけだ。
空気椅子をしてるように見えたが、カットをする場所には透明ではあるが椅子のようなものがあり、その正面には何故かスライムのような触り心地の鏡のようなものがある。
店内はそれ以外に見たことも無い文字のポスターや知らないモンスターと笑顔で映る俺の写真。よくわからないpopなど、うん、全部よくわからないのだけれど。
「とりあえず外出てみようか。」
ふらふらと特に考えも無いまま俺は外に出てみることにした。
恐らく入り口で在ろう扉を開ける。
そして俺は
その扉をすぐに閉じたのだった。