表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

床屋



「いらっしゃい。」



何時もの店内。

顔馴染みの客と顔馴染みのカット面。

使い込まれた商売道具。

聞き慣れたBGM。


俺は何時ものように客のために笑顔を振りまき髪を切る。


ここは俺の働く床屋「M」。

街中でよく見かけるありふれた床屋、という訳ではなく、少しお高いオシャレな床屋。


男性を専門にした男のための男しか入れない床屋である。


カットも昔の角刈りやスポーツ刈りなどは殆どやらずに、メンズヘアならばほぼ全てをハイクオリティで提供している「つもりでいる」もしかしたら勘違いかもしれない危うい床屋だ。


それでもそれなりに売上には伸び悩むこともなく、生きていく上でそれなりに困らない程度には小銭を稼いでいる。


俺はそんな日々を子供の頃から憧れていて、そして今この店で店長として働いている。


そう、なんの不自由もない、むしろ他からみてみればやりたい事をやりたいようにやれている俺は、さぞかし幸せ者なのだろう。


そして俺自身、多少の不満はあるものの、現状の生活に大方満足しているのだ。


そう。

満足していると言い聞かせているのだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ