プロローグ
Once upon a time…
大地では自然エネルギーを使い魔法を操る種族“大地人”と、純白の羽根を持つ種族“天使”が仲良く暮らしていました。
大地人は天使に農耕と牧畜を、
天使は大地人に歌と剣を互いに教え合い共存していました。
それはそれは幸せな事で、異なる種族同士で一つ屋根の下に暮らしたり、一緒に遊んで楽しんだりもしていました。
誰もがこんな生活が未来永劫続くものだと…そう信じていました。
ある日、事件が起きました。
大地人が天使を襲ったのです。
当時、急激な発展を遂げていた天使を恐れた一部の大地人が起こした天使虐殺事件でした。
天使は皆、心の底から大地人を信じていました。
彼らは心優しい我らの親友だと。この先もずっと共に在り続けるものだと…
その事件を皮切りに天使は自身を守る為に次第に人間との間に距離を置くようになりましたが、一度大地人を愛してしまった天使は大地人を嫌うことができませんでした。
しかし、同時に大地人の近くにはいられないという事もわかっていました。
その為天使は今ある全ての技術を結集して空中都市を作り上げました。
天使達は大地人を愛している仲間のことを考えた新たな法律を既存の法律に付け足しました。
それから大地人と天使は最小限の関係を維持しつつ暮らしていく事になりました。