ファンタジーパロコラボ:煌月VSジュリアン
天空さん宅のお子さんをお借りしてファンタジーパロでVSジュリアンしてみました!
冒頭のかきたいところだけかいたかんじですが……(´`;)すいません……
「はじめまして、ロゼルタ=セラ=フェルナントさま。私はジュリアン・マクニールと申します。今回は謁見恐悦至極に存じます」
美しい、厳かな雰囲気さえ持った女がスカートの端を持ち上げた。この世に存在する全ての罪を許容するような優しげな笑みだ。やわらかい太陽の日差しを思わせる金髪がサラリと肩から流れ落ち、深緑の瞳がふわりとロゼルタを捕らえる。白い肌は月の光のように柔らかい白だ。
ジパングの聖女と呼び声高い、絶世の美女。才色兼備にしてジパングという神秘の島国を統治する一国の女王。
彼女は柔らかい笑顔を浮かべた真っ赤なルージュの唇で、ロゼルタに囁く。
「さっそくですが、死んで下さい」
ジパングの兵士と思しき白い軍服の男達がロゼルタに銃剣を突きつける。拘束された状態で床に膝を突き、ロゼルタは笑う。
「お断りしますよ」
ジパングの聖女が赤いルージュを笑みを深めた。
◇
「撃鉄を起こせ! 剣をかまえろ! これより進軍を開始する! ジパングの意地を見せてやれ! 我々に敗北は許されない! 聖女は1人でも多くの首をご所望だ! 鉛玉を撃ち尽くし剣が折れるまで敵を狩れ!」
黒縁眼鏡をかけた少女が怒号を張り上げた。彼女の言葉に呼応するように兵士達が鬨の声をあげる。少女――ジパング帝国皇軍総司令官ユミ・シライ大元帥はかつて鬼を切ったとされる愛刀、童子切安綱を眼前の城へと向ける。
「聖女に敵の血肉を捧げろ! 者ども、突撃!」
◇
聞こえてくる地響きの音にセオはバッと顔をあげた。敵が責めてくる。剣を握る手に力を込めた彼は同僚達を見回した。
「みんな、準備はいい?」
隣にいたキーゼが笑う。
「今の俺チート並みよ? ステータス異常っての? とにかく負ける気しないっつーか、負けらんないし!」
ネクトがわざとらしく咳払いをする。
「こればかりは自分もキーゼに賛成だ。状況にそぐわない言葉使いは気に入らないが、確かに負けるわけにはいかない」
「俺もいちいち横やりいれてくるアンタの言いぐさ気に入らないけど、ここで食いついてもしょうがないし?」
今まで様子をみていたユトナが右の拳を左の手のひらに打ち付ける。パンッ、と乾いた音がする。
「とにかく、今からくるやつ全員ぶっとばしゃいいんだろ? やってやるぜ!」
ピリピリと緊張感が全員のうなじを撫でていく。
もうすぐ、戦いが始まる。
◇
「小童が妾になんのようじゃ」
セルネは仁王立ちのまま不機嫌そうに目の前の男を睨みつけた。白い髪に白い肌。服はゆったりした黒いローブだ。ジパング特有の不思議な形をしていた。頭には三角形の不思議な帽子を被っている。これだけだとこの世で彼だけが色を忘れたように映るが、赤い目だけはギラギラと炎のように輝いていた。ピジョンブラットのルビーのようだ。えぐり出して飾れば高名な宝石にもひけをとるまい。
「お初にお目にかかります。私はジパング帝国内閣総理大臣、テオ・マクニールと申します。ご高名な魔術師、セルネ=ネガロット様にお会いできた僥倖、恐悦至極に存じます。さっそくですが」
赤い目がセルネを見た。ギラリと光る目は、まるでヘビのよう。
「死んで下さいませ」
セルネがフン、と鼻で笑う。
「断る。貴様らのような小童に、妾が殺せるとおもうでないぞ!」