9話
おっさんの村から旅立って一週間。とりあえず南に歩いていくことにしたんだ。村の近くに南北に伸びている街道があったんだけど、北の方は山脈を表している(と思われる)山の絵のところで途切れていた。この世界は地球の北半球と同じく北に行けば行くほど寒くなるみたいだし、南に歩いていくことにした。なんでわかるのかというと、地図の北の方に吹雪と雪原の絵があったから。
まあどちらにしても登山用の道具なんて持ってないから南に行くしかなかったんだけどさ。
ちなみに南の方にはあの村より大きな都市があるみたいだ。地図に描かれたその街を表す絵には石造りの城壁らしきもので囲まれていたから相当大きな街なんだろうか。
というわけでその途中食料を調達しようと思い、一度街道から外れて林の中に進んでみた。一応道らしきものはあるんだけど、長い間往来がなかったのか随分と荒れている。
地図によるとこの林の先に村があるらしい。木々の間から見える空を見上げると、確かに村のある方向で空に立ち上る煙が見える。ここからだと木が邪魔で村の様子を見ることはできないけど、それほど遠くはなさそうだ。
それから五分ほど歩いて、目の前に不審なものを見つけた。
まあ、その、なんだ。頭を茂みに突っ込んで倒れてるとか、普通じゃないよね。
とりあえず近寄り、茂みから引きずり出す。近づいたところでわかってはいたけど、男の死体だ。背中に三本の矢が刺さっている上に首がない。まごうことなき死体だ。それもまだ新鮮。
ちょっと手を合わせてから死体の懐を探ってみる。なにも持っていなかった。
さて、こうなると村の方も期待できないかな。普通だったら村から近いところの死体を処理しないなんてことはないだろうし。
念のためいつでも武器を抜けるようにしつつ、村へと歩いていく。
投稿しようとしたらLANケーブル外れて最初に書いてた文章消えた……
ちょっとやる気なくしたので少し短めです