表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/111

17話

 とりあえず気絶したエヴァニアを縛り付ける。武装解除し、使えそうなものや金目のものを手早く漁る。おお、地図があった。この世界の基準通り、精度はお察しくださいレベルだが、ないよりかはだいぶましだ。


 今着ている服は返り血だとかでガビガビになっちゃってるので、死体からあまり汚れてないものを見繕って着替える。……おい、どれもくっせえし汚れてる。ここの連中は洗濯っていう文化的な行動をしたことがないのか? いや、今の俺が言えたことじゃないけど。一番まともそうなのはエヴァニアの服だけど、サイズが合いそうにない。


 仕方ない、外套だけいただく。槍は使い物にならないな。剣だけもらおう。刃渡り七十センチほどの両刃の直刀だ。癖もなさそうだしこれでいいだろ。


 焚き火の近くにあった頭陀袋の中から硬い黒パンとチーズを見つけた。干し肉もある。


 パンを半分に割り、チーズをナイフの先に刺して少しだけ火で炙る。溶け切らないうちにパンに乗せ、薄く切った干し肉を乗せ、パンで挟む。

 ちょっとしたハンバーガーのつもりだったんだけど、合わねえなこれ。パン硬すぎ。



 さてと、これからどうしようか。とりあえず現在地の確認、かな。それほど時間は経ってないはずだし、帝都からはそれほど離れてはいないだろう。あんだけ目立つ塔があるんだから帝都の位置は確実にわかるはずだ。あとは周辺の地形やら何やらで現在地を特定し、軍団の集積地に戻る。


「おい、起きろエヴァニア」


 ぱしぱし頬を叩いて起こす。


「え、あ……。な、うわあ!」


 目を覚ましたエヴァニアが悲鳴を上げて後ずさる。おい、失礼な奴だな。


「知りたいことを教えてくれんなら殺しゃしねえよ。とりあえず、現在地はどこだ? 俺を捕まえてから何日経ってる? というかどういう経緯で捕まったんだ」


 なるべくゆっくりと話す。そうするのが敵意の無いことを示す一番の方法だって誰かぎ言ってた。


「い、今はここ、ここにいる」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ