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(2)


あまり見たことがない母の涙に



私達も、もらい泣きしていた。



「何で?あんた達が



…知ってるの…?」



母は溢れる涙を拭いながら言った。



その話は また、ゆっくり話すから…



二人で ゆっくり話をして…



私達は 向こうにいるから…」



「そんな…別に 二人にさせなくて良いよ…



二人で話す事なんて…」



母は二人だけになる事に動揺していた。



「じゃ…少し母と話をして下さい…



何かあったら このボタン 押して下さいね」



私達は二人を残し部屋を出た。




「母ちゃんの あんな姿 初めて見たね…



何か…何だろう…



女性のオーラ出てたみたいな…」



私の言葉に 優香は眉をしかめた。



「何がオーラよ…いい年して…気色悪い…」



「そんな事ないと思うよ…



恋に年は 関係ないし…なぁ、紗香」



駿の言葉に また 優香は反論した。



「あんた達 二人…



今、絶頂期だから 同じ思いなんじゃない?



本当…あの年で恋とか愛とか有り得ない」



1時間程 私達は3人で 母と父の事を話ていた。



「そろそろ部屋へ戻らない?



母ちゃんも疲れさせても…」



優香の言葉に 私達は母の部屋へ行くと



先程とは一変した感じで



和やかに笑みを浮かべながら



会話をしてる様子に 私も



ホッとする思いだった。



「君たちに…本当…感謝するよ…



和さんに会わせてくれて有難う。」



父は私達に向かって



頭を下げた。



「母ちゃんからも… 本当…ありがとう…



哲郎さんから 話は聞いたよ…



紗香、優香…今まで黙ってて…ごめんよ…



哲郎さんが あんた達の本当のお父さんだよ…



母ちゃんが悪いから…



今まで隠し通して…



本当、すまなかったね…



母ちゃんを許してね…」



「母ちゃん…もういいよ…誰が悪いとか…



もう、そんなの関係ないよ…



それより…これを機に…



その…お父…さ…ん…と………



いっぱい 色々話をしたり…



出掛けたりしたら…良いんじゃない?」



お父さんと呼びにくく



言葉に詰まりながら言うと



母も父も お互い 見つめ合い 頷いていた。





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