(5)
数日が経った。
結局 桜子とは仲直りしないまま
桜子は 友達の所へ泊まってるのか
帰って来なかった。
本当にに友達なのか
彼氏なのか 心配もあったが
いくら言っても
今の桜子には聞く耳を持たないと思い
様子を見ようと思っていた。
今日は優香と一緒に
母の所へ行く予定になっていた。
予定より 少し早めにに私の所へ来た優香。
本を3冊 テーブルの上に置いた。
「読んだよ…紗香、父と会う時…
私も一緒に会うよ…」
私は優香の言葉に驚きながらも
嬉しさで微笑んだ。
(やっぱり読んで、理解してくれたんだ)
「優香…良かった…」
「紗香…誤解しないで
理解とか 認めたとか
そんな気持ちで
会う訳じゃないから…
直接 会って聞きたくなっただけ!」
「えっ………何を?聞くの?
喧嘩とかなら…止めて…」
「そんな…子供じゃないんだし…
初対面の人と 喧嘩するつもりはないから…
まだ 連絡先 わからないの?」
「駿からは…まだ…」
「後…この本の事
母ちゃん 知らないの?」
「多分…知らないと思う…」
「母ちゃんにも読ませたら?
自然に渡して…」
「そんな…突然
見せるのは…
先に 弘美伯母さんに見せて 母ちゃん
にも読ませて大丈夫なら…」
「それでも良いけど、母ちゃんも
その後の事とか 知りたいんじゃない?
母ちゃんと その人を
会わそうと思ってるんでしょ?
それこそ、いきなり会わせるより
クッション おいた方が良いんじゃない?
それに…こっちが会わそうと考えても
相手は 必ず会うかどうかも
わからないし……」
確かに、優香の言ってる通り
父が私たちや母に
会ってくれるかどうかは
実際 分からないと思い
優香の言ったように
伯母に読ませた後
母にも本を読ませる事に決めた。




