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「心の隙間…?」



「言葉では 表現しにくいけど…



私も、慎太郎さんとの仲が うまくいかなくて



その時 駿と再会して



駿の優しさに



まだ離婚も考えてなかったのに



駿の事、気になったり…」



「紗香と駿は



その以前の愛があったからじゃない…?」



「そうじゃないと思う…



確かに 駿の事は凄く好きだったけど



慎太郎さんと結婚して



本当に慎太郎さんの子供も欲しかったし



慎太郎さんとの結婚生活が



うまくいけばと本当に思ってたから…



すれ違った夫婦…



私の心の隙間にに たまたま…



駿との再会で 夫婦を修復するのではなく



傷を広げて…結果



私たちは離婚したと思うの…



夫婦の形って 違うじゃない…


その傷を治そうと努力して



元の夫婦に戻る人も居るし…



父は…でも 本の中では



両方 母ちゃんも奥さんも



同じように愛してたみたい…



それはそれで 女から見たら ズルイ!


一夫多妻制じゃないんだから…



とかも思うけど…



私…何となく分かるの…



母への愛と家族の愛は



全く違うみたいな…



だから どっちも大切なような…



難しいかもしれないけど…


理解しにくいと思うけど…



とにかく、本 読んでくれるなら


読んでみて…



本当に二人の愛の深さ



は 解ると思うから…」



「いくら、紗香に言われても



私は嫁の立場として…



夫婦円満とか関係なく



不倫は許せないけど…



でも、読んでみるよ」




優香も落ち着いた表情に変わり



本を3冊 手に取り


その日は帰った。



私は母の所へ向かった。



日に日に 命が短くなってるような



母の窶れた姿。




それでも 私が行くと


笑顔を絶やさず



桜子の様子などを聞いていた。



桜子と喧嘩してると言ったら



心配すると思い 敢えて母には



心配かけないようにしていた。



帰っても 桜子はまだ怒ってる様子で



全く会話する事なかった。




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