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(6)



「お帰り…遅かった…って言うか…



紗姉…どうしたの?雨?で濡れた?」



桜子が心配そうに尋ねてきた。



「ウン…」



桜子の顔を見つめていた。



「紗姉…何かあった?何か…変だよ…」



「あっ…何でもない…



シャワー浴びてくるね」



私のおかしな様子に桜子は首を傾けた。



シャワーを浴びながらも



駿の言った言葉が耳に残っていた。



(桜子…母ちゃんが死んだら…どうなるんだろう…


母ちゃんの病名すらしらないし)



やはり、桜子が一番 傷つくと思うと



考えても 考えても



応えが出せずにいた。



翌日 私は優香に相談する為に



優香の家へ立ち寄った。



優香は以前から



全てを話す方が良いと言ってたので



駿と そこまで話が進んでるなら



やはり真実を話すのが



ベストではないかと言った。



優香から そんなアドバイスをもらっても



どこか、まだ…



しっくりしない気持ちのまま



母の所へ向かった。



母の所へ着くと



駿と母と伯母が居た。



「駿…どうして?」



「ゴメン…裕太に連絡して



お母さんの居る所を聞いて…」




私は 母の事が心配になり



母の顔を見ると母は



穏やかな様子だった事に 少しホッと


胸を撫でおろしていた。



「私が仲に入って


北川さんの 話…聞 いたから…」



伯母も 穏やかな感じで私に言った。



「紗香…駿と真剣に話したよ…



駿の言い分も 聞いたし…



母ちゃんの思いも話したけど…



私が思う以上に



駿が先々の事 考えてた事に



母ちゃんも



色々 考えさせられたよ…



大人になったね…」



「紗香、勝手にゴメン…



あれから考えて、



多分、紗香を悩ますばかりで…



俺が動いた方が良いと思って…



でも…話せて良かった…



あの頃の 俺のオフクロや親父の事も



全て分かったし…」



駿の顔や言葉に



母との会話が



納得できるような感じだったようで



私は静かに 話しを聞いていた。



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