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「母ちゃん………」



「何、しんみりした顔してるの…



人間は 早いか遅いかいつか死ぬんだよ…



ちょっと…母ちゃんは



不摂生しすぎたから



早くなったみたいだけど…



で…余命、言われたんだろ?



母ちゃんも 色々



考えないといけないから



後、どれくらい生きられるって?」



優香は私の顔を見た。



それは母に全て話すよと



言うような合図だった。



私が頷くと 優香は静かに母に話だした。



「まだ…精密検査しないと



ハッキリわからないみたいだけど…



余命3ヶ月から半年って…言われた…



でも、母ちゃん…



今の医学なら もっと生きられるよ…



諦めないで頑張ろう…



私達も 癌に効くのがあるか調べるし…」



「そう…後、3ヶ月…



予想より 早まったね…



まぁ、でも…大丈夫



母ちゃん そんな病気に



負けたりしないから



そんな心配しなくても良いから…



ただ…」



母の顔が急に曇りだした雰囲気になった。



私はその顔で



母が1番 気にしてる事が分かった。



「桜子の事が心配なんでしょ…



桜子には母ちゃんの病気の事も…



後…私の過去の事も



一切 話さないから………」



「紗香…………



母ちゃんの病気と 過去とは別問題だよ…」



「もう、過去なんて どうでも良いの…



今が大切…今を大切に生きれたら…



だから、母ちゃんも、もう心配しないで…



母ちゃんは、とにかく



病気治療に専念して…」



「紗香…ありがとね…今は…もう少し…



桜子には言わないで…



また…時期がきたら



母ちゃんも考えるし…



迷惑かけちゃうけど…



桜子の事 頼むね…」




母の桜子への思いが



私は痛いほど 実感していた。



夕方 約束通り



桜子を迎えに行き



母の病院へ 桜子を連れてくると



明け方とは違って 母の元気な姿に



桜子も安心した様子で



私達は 桜子には母の病気を話さず



暫くは母は検査入院すると桜子に伝えた。




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